マンジャロの使い方を紹介!打ち方や注意点について解説

つらい運動も食事制限もなく、無理なく痩せられるとして人気のメディカルダイエット
その代表的なお薬のひとつにマンジャロがあります。

マンジャロは患者さん自身で注射をする自己注射での使用が基本となっています。
「自己注射」と聞くとハードルが高そうなイメージですが、正しい使い方を理解して行えばさほど難しくはありません。

今回は、マンジャロの正しい使い方打ち方注意点にフォーカスして徹底解説していきます。
他にもマンジャロの効果などに副作用など、マンジャロを使っている人やこれから使用を考えている人に知っておいてほしいことについて説明していきます。

ぜひ参考にしてみてください。

目次

マンジャロの使い方

それでは早速マンジャロの使い方について、解説していきます。
また必要物品や、投与時の注意点についても詳しく説明していきます。

マンジャロの投与頻度

マンジャロを使用するのは週に1回で、決まった曜日に打ちます。
時間は何時でも構いません。

また食前・食後といった食事時間による投与時間の縛りもありません。曜日だけ間違えないようにすれば、ご自身の都合の良いタイミングで注射を実施してOKです。

準備するもの

マンジャロを注射する際に必要なものは、以下の2点のみ

  • マンジャロがセットされている注射器(アテオス)
  • アルコール消毒綿

準備するものが少なくて済むのも、マンジャロのメリットの一つ。
マンジャロ専用注射器のアテオスには薬剤と針がすべてセットされた状態になっており、すぐに使用することができます。

また注射自体もアテオスのボタンを押すだけで簡単に注入が完了します。
1回限りの使い捨てタイプの注射器ですので、使用後は針を外したり捨てたりする危険な作業もありません。

まれにアルコール消毒綿でかぶれたり赤くなる人がいます。
そのような人に向けたアルコールを使用しない消毒綿もあります。
診察の際には医師へ前もってその旨を伝えれば、安全に使用できる消毒材料を提供してくれます。

投与時の注意点

マンジャロを使用する際には注意すべき点がいくつかあります。
安全にかつ効果的に使用するためには、ご自身での管理もとても大切になります。
以下の点を守って正しく使用するようにしましょう。

マンジャロ投与時の注意点
  • 冷蔵庫などの2~8℃の冷暗所で保管する
  • 凍結した場合は使用しない
  • 室温で保管する場合は、30℃以下の場所で21日以内に使用する
  • 使用済みおよび残った薬剤は医療機関の指示に従って廃棄する
  • 注入器の破損や異常があった際は使用しない
  • 注射部位は腹部、太もも、上腕部(二の腕)に、毎回注射する部位や位置を変えて打つ

マンジャロの保管は一般的には冷蔵庫などの冷暗所での保管になります。
そのため冷やしすぎると凍結する可能性もありますので注意してください。

万が一凍結してしまったら、使用するのはやめましょう。
薬液成分の変化の危険性もあり得ます。

また30℃以下の場所であればマンジャロは室温保管も可能です。
その場合は21日以内に必ず使用してください。

注射の捨て方についても、医療廃棄物となりますので十分な注意が必要です。
使い終わった注射器や残った注射器を捨てる時は医療機関の指示に従い、正しい捨て方で廃棄をしてください。

マンジャロを注射するときの部位は毎回変えるようにしてください。
同じ場所に打ち続けていると、皮膚が厚く硬く変化(硬結)してしまうからです。

皮膚が硬結してしまうと、薬液が注入されにくくなる可能性が出てきます。
またそれだけでなく打つときの痛みも強くなり、ご自身にとってもメリットはありません。

マンジャロの打ち方

マンジャロを打つときの手順について、ポイントを含めながら解説していきます。
下の図も参考にして解説しますので、併せてご覧ください。

引用:マンジャロ皮下注アテオスを使用されている方へ(日本イーライリリー株式会社)
STEP

キャップを外す

まず最初にアテオスのキャップを外しましょう。
アテオスの丸くて平たい底面の灰色部分がキャップなので、手でまっすぐに引っ張って外します。
このキャップを外すことでアテオスの針が外気に触れます。

衛生的に注射を使うためにも、キャップを外したら速やかにマンジャロを投与するようにしましょう。取り外したキャップははめなおしたりせず、家庭ごみとして捨ててください。

STEP

底面を皮膚に押し当て、ロックを解除する

次に本体のロック解除を行います。
使用前のアテオスには誤作動防止のためのロックがかかっています。
紫の注入ボタン側をカチッと緑のロック解除マークの方へ回すとロックが解除されます。

ロック解除ができたら注射部位をアルコール綿で消毒し、皮膚を清潔にします。
消毒した部位は注射が完了するまでは何も触れないように気を付けましょう。

ボタン部分を親指で押すような握り方でアテオスを持ち、底面をしっかりと注射部位に押し当てます。しっかり当てるコツは、皮膚に対して垂直にアテオスを押し当てることです。

また、なるべく面積が広く平坦な場所を注射部位に選ぶことも大切です。
慣れないうちは、太ももやお腹に注射するのがおすすめですよ。

STEP

注入ボタンを押す

注射部位にアテオスをしっかりと押し当てることができたらそのままの状態で、紫色の注入ボタンをカチッという音が鳴るまで押します。

「カチッ」という音で薬の注入が始まりますので、押し当てた状態のまま待ちます。
5秒ほどすると、また「カチッ」という音が鳴ります。
2回目のカチッという音が聞こえたら注射完了です。

長くても薬液の注入は10秒以内に完了します。
万が一、「2回目のカチッという音が聞こえない…」
ということがあった場合は、アテオスの透明な部分を確認します。

透明な部分の中に灰色のゴム状のピストンが確認できていれば、マンジャロは正しく注入できているので安心してください。


マンジャロの効果と副作用

マンジャロはもともと2型糖尿病の血糖コントロールを改善する薬ですが、ダイエットにはどのように効果があるのでしょう?
ここではダイエットに対するマンジャロの効果や副作用について解説していきます。

マンジャロの効果

マンジャロを使用することで、様々な効果を期待することができます。
主な効果は、以下のとおりです。

マンジャロの効果
  • 血糖値低下
  • 体重減少
  • 食欲抑制・満腹感の持続
  • 脂肪分解・燃焼

マンジャロは「GLP-1/GIP受容体作動薬」であり、小腸から分泌されるホルモンであるインクレチンを分泌させる作用を持っています。
マンジャロを使用するとインクレチンが分泌され、その働きで上記にあるさまざまな効果が現れるのです。

マンジャロの効果は注射から2日後に最も強く見られ、食欲抑制や満腹感が長時間続く感覚を実感できます。
3日から7日経つと徐々にその感覚がなくなり、効果が弱まっていきます。

7日を経過すると効果が弱まりますので、次のマンジャロを投与しましょう。
個人差がありますが投与開始から3ヶ月ほど経つと、体重減少効果も現れてきます。

※効果の持続時間には個人差があります。

マンジャロの副作用

マンジャロの効果と併せて、副作用についても知っておきたいところです。
よく起こりやすい副作用のほか、まれに起こる重大な副作用についても対処法も含めて紹介します。
マンジャロの使用中に起こりやすい副作用としては、以下の消化器系の症状があります。

マンジャロの投与によって起こりやすい消化器症状
  • 悪心や嘔吐
  • 腹痛
  • 下痢
  • 便秘

これらの消化器症状は、マンジャロの食欲抑制効果に関連して起こるものなので心配はありません。
しかし重篤な副作用として まれに以下のような副作用が起こることがあります。

これらの副作用症状が現れた場合は、命の危険が伴うこともありえます。
直ちに使用を中止し、医療機関を受診してください。

<マンジャロの重大な副作用と主な症状>

副作用名主な症状
低血糖・脱力感・高度の空腹感・冷や汗・顔面蒼白・動悸・ふるえ・頭痛・めまい・吐き気・視覚異常・意識消失など
急性膵炎 ・激しい腹痛・背中の痛み・吐き気・嘔吐・発熱など
胆嚢炎・胆管炎・胆汁うっ滞性黄疸・右上腹部の痛み・発熱・黄疸(皮膚が黄色くなる)など
アナフィラキシー・呼吸困難・蕁麻疹・かゆみ・紅潮・むくみ(特に唇、舌、喉)・動悸・脈拍の乱れ・血圧低下・意識消失・吐き気・嘔吐・腹痛・下痢など

副作用の対処方法

もし気になる症状が現れたら、自己判断せず速やかに病院へ相談をしましょう。
症状次第では医師の診察や検査が必要になることもあります。

軽い消化器症状の副作用であれば、胃腸薬や吐き気止めを処方してもらいながらマンジャロを継続することも可能です。

症状があまりに重い、または重篤な副作用である場合、マンジャロの継続的な使用は大変危険です。
医師の診断に従って、緊急かつ適切な対応が必要となります。

副作用に早期に対応できれば体へのダメージも少なく済み、何より早く楽になることができます。
軽い症状だからと言って軽視せず医師へ相談し、適切な治療を受けるようにしてください。

マンジャロの入手方法

マンジャロの購入には、医師の処方箋が必要です。
医療機関を受診し、必ず医師の診察を受けてから処方をしてもらいましょう。
マンジャロを入手するにはどこをを受診すべきか、解説していきます。

病院で診察して入手する

持病がある方やかかりつけがある方などは、病院での入手がおすすめです。
病院では患者さんの体調に合わせ、適宜必要な検査を実施することができるからです。
緊急時も速やかに高度な治療や検査に対応してくれるのは、対面診療の最も安心できる点と言えるでしょう。

またかかりつけの病院であれば医師やスタッフが、ご自身の健康状態や治療歴を把握してくれていますので、より安心して治療を受けることができます。

マンジャロをダイエット目的で処方してくれるのは、美容外科や美容皮膚科、婦人科などが一般的です。
HPなどや電話で確認してマンジャロの取り扱いがあるかどうか調べ、ご自身の通いやすい病院を選んでください。

オンラインで入手する

マンジャロはオンラインクリニックでも入手することも可能です。
オンラインクリニックは土日祝日や夜間などでも、場所を選ばずに専門医の診察を受けられることができます。
待ち時間不要で薬は郵送で受け取れるため、受診から処方まで自宅ですべてが完結でき大変便利です。

都市部ではメディカルダイエットとしてマンジャロを取り扱う病院も数多くありますが、地方では購入できる病院がないという方もいるのではないのでしょうか。
そのような方は、オンラインクリニックでの受診が向いているといえるでしょう。

また仕事などで病院の受付時間に間に合わないという忙しい方、移動時間や交通費といった通院に時間やお金をかけたくないという人にもおすすめ。
人に会ったり見られたりする心配がないため、人目が気になるという人にも向いています。

ただし、オンラインクリニックでは詳しい検査や、緊急時の対応ができません。
そのため症状や問診内容によってはマンジャロを処方してもらえない場合もあります。
その場合は検査などに対応できる、対面診療での受診に変更するのが適切です。

費用にこだわるなら、診察料無料のオンライン診療

大変便利なオンラインクリニックですが、診察料や送料システム利用料などといった諸費用が発生することもあることを理解しておきましょう。

「オンラインクリニックで購入したけど薬剤本体はそんなに高くないのに、合計したら結構高くついてびっくりした…。」

という話も意外と多いのが、オンラインクリニック受診の際にはよくあるケースです。
そういった失敗をしないためにも、診察料や送料をチェックしましょう。

オンラインクリニックを選ぶ際は、薬の値段だけで判断せず、診察料・送料などの別途費用に関してもよく調べた上で受診先を決めるのがおすすめです。

保険適用になる条件

マンジャロは、本来2型糖尿病の治療薬です。
2型糖尿病と診断され、かつ以下の条件が適用される場合に限り保険適用となります。

【マンジャロが保険適用になる条件】
  • 糖尿病の診断(HbA1c7.0%以上)があること
  • 糖尿病の管理が必要で、特に血糖値の安定が難しいこと

そのためダイエット目的の使用は保険適用外です。
自由診療となりますので全額自己負担になります。

また肝臓や胆のう、膵臓、甲状腺に関連した持病や既往のある人、体重が少ない方には使用することができません。

マンジャロを処方してもらう際は、医師による診察や検査を受けたうえで使用の可否か決められます。
必ず医師の指示に従い、適切な処方をしてもらいましょう。

マンジャロに関するよくある質問

マンジャロの自己注射に関して気になることや、不安に思うこと、ありますよね。
よく聞かれる質問についてお答えします。

マンジャロの皮下注射は痛いですか?

マンジャロの注射は痛みが最小限になるよう工夫されていますが、痛みの感じ方には個人差があります。

マンジャロの針は痛みが最小限で済むように設計されています。
太さはとても細く、画びょうよりも細くできています。
長さは5ミリほどしかありません。

人によっては「ゴムではじかれたくらいの痛み」というくらいの人もいます。
しかし痛みの感じ方には個人差があります

実際打ってみると、想像以上に痛みを感じる人もいるかもしれません。
そういう方は注射部位を冷やすと痛みが和らぎますので、ぜひ試してみて下さい。

マンジャロの打つ場所を教えてください。

腹部、太もも、上腕部(二の腕)に、毎回注射する部位や位置を変えて打ちましょう。

自己皮下注射では、お腹・太もも・二の腕が一般的な注射部位となっています。
患者さんご自身で打ちやすく、かつ痛みが出にくい安全で最適な注射部位です。

その他の部位での注射は血管内や神経などに注射してしまう可能性があり、大変危険です。
必ず上記のいずれかの部位で注射を行ってください。

また、毎回同じ部位でばかり注射をしていると皮膚が固く厚く変化してしまいます。
薬液が正しく注入されなくなる恐れがあるため、注射部位は毎回変えるようにしましょう。

マンジャロは危険性がありますか?

マンジャロを使用することで、副作用が起こりえる可能性があります。

マンジャロを正しく使用していても、すべての人に副作用出現のリスクがあります。
マンジャロの使用中に起こりやすい副作用として、悪心・嘔吐・腹痛・下痢・便秘といった消化器症状があります。

消化器症状の副作用の場合は吐き気止めや胃腸薬の併用などで継続することが可能です。
しかしまれに低血糖・急性膵炎・胆嚢炎・胆管炎・胆汁うっ滞性黄疸・アナフィラキシーといった重大な副作用が起こることもあります。

その場合はただちに医療機関で診察を受ける必要があります。
マンジャロを使用して体調に異変を感じたら、速やかに医師に相談してください。

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