IPL治療後、かさぶたは何日でとれる？とれない・かさぶたができない時の理由を解説

IPL治療は、シミやくすみ・毛穴の開き・ニキビ・赤ら顔など、さまざまな肌の悩みにアプローチできる人気の治療法です。

IPL照射後はかさぶたが形成され、剥がれ落ちたあとに肌がきれいになるケースがよく見られます。

しかし、かさぶたができるとシミやそばかすが施術前よりも目立ってしまうため、不安になる方も多いでしょう。

また、IPLを受けたのにかさぶたができず、効果がなかったと感じる方もいるかもしれません。

そこで今回は、IPL後にかさぶたができる理由や、とれないときの対処法、かさぶたができない原因について詳しく解説していきます。

IPLの仕組み・効果

IPLはインテンス・パルス・ライトと呼ばれる光を用いる美肌治療です。

複数の波長を持つ光エネルギーを肌全体に照射して、さまざまな肌トラブルの改善を目指します。IPLの光には、黒色や赤色の色素に反応して、ダメージを与える作用をもっています。

シミやそばかすの原因であるメラニン色素や、赤みをつくるもととなるヘログロビンを破壊・分解し、ダメージを受けた色素は、肌のターンオーバーとともに体外へ排出されます。

これが、IPLによってシミやそばかす・色素沈着・赤ら顔などが薄くなるメカニズムです。

施術を繰り返し受けることで、透明感がアップして、肌本来の状態へと近づけるでしょう。

またIPLには、肌の真皮層に働きかけて線維芽細胞を刺激し、コラーゲンやエラスチンの生成を促す効果もあります。

若々しく潤いのある肌を維持するためには、コラーゲンやエラスチンなどの美容成分が欠かせません。

IPLによって、肌にハリや弾力が生まれ、小じわやたるみ・毛穴の開きなどを解消する効果が期待できるでしょう。

IPLは、さまざまな症状を同時に治療できるほか、肌への負担が非常に少ない点も特徴です。

マイルドな光を均一に照射するため、レーザー治療と比べて痛みも抑えられます。

施術後のダウンタイムはほとんどありませんが、一時的に赤みやほてり感が残ったり、細かいかさぶたが生じたりする場合が。

肌が刺激を受けやすいデリケートな状態となるため、紫外線や乾燥などには十分に注意して、適切なアフターケアを行うことが大切です。

IPL後にかさぶたができる理由

IPLを照射すると、多くの場合、シミやそばかす・色素沈着の部分に細かいかさぶたができます。

「マイクロクラスト」と呼ばれるこれらのかさぶたは、IPLの光によってメラニン色素が分解され、老廃物として排出されたものです。

一見シミやそばかすが濃くなったように感じるかもしれませんが、心配はありません。時間の経過とともに剥がれ落ち、新たな皮膚が現れます。

かさぶたが取れたあとは、シミ・そばかすが薄くなり、透明感を得られるでしょう。

また、ほくろも同様に、IPL照射に反応してかさぶたとなり、とれたあとに色が薄くなる可能性があります。

ただし、色の濃いほくろや盛り上がりのあるほくろは、やけどにつながるおそれがあるため、避けて照射するケースが多いです。

ほくろ治療が目的の場合は、レーザーなどほかの治療を検討しましょう。

かさぶたができたときの注意点

IPL後にかさぶたができても、特別なケアは必要ありません。

強い刺激を与えないように気をつければ、洗顔や化粧も治療直後から可能です。

かさぶたは、新しく再生される皮膚を外部刺激や細菌から守る役割を持ちます。必要以上に触ったり、無理に剥がしたりするのは厳禁です。

皮膚が炎症を起こし、色素沈着を招くおそれがあります。

かゆいと感じるときは、乾燥している可能性が高いため、優しく洗顔したあとにしっかりと保湿ケアを行いましょう。

また、かさぶたが剥がれたあとも、日焼けには十分に注意してください。

かさぶたは何日でとれる？

施術後2〜3日目にかさぶたができ、1週間〜10日目に自然と剥がれ落ちます。

かさぶたが生じる期間には個人差がありますが、多くの場合、施術後2〜3日目にかさぶたができ、1週間〜10日目に自然と剥がれ落ちます。

かさぶたがとれたあとは、薄いピンク色の皮膚が現れますが、徐々に馴染んでいき、きれいな状態になります。

かさぶたがとれないと感じたときの対処法

かさぶたは肌のターンオーバーによって剥がれ落ちるため、代謝が悪い部分は時間がかかるケースもあります。

なかなかかさぶたがとれなくても、無理に剥がさず自然にとれるのを待ちましょう。

ただし、2週間以上たってもまだとれない場合、色素沈着を起こしている可能性も考えられるため、一度医師に相談することをおすすめします。

IPLでかさぶたができないのはなぜ？

かさぶたができなくても美肌効果は得られるため、あまり心配する必要はないでしょう。

IPL後にかさぶたができないと、効果がなかったと不安に感じてしまうかもしれません。

実は、肌の状態やIPLの機器などによっては、かさぶたにならない場合もあります。

しかし、なかにはIPLの効果を十分に発揮できておらず、かさぶたができないケースもあるため注意が必要です。

以下では、IPLでかさぶたができない原因について解説します。

• レーザーに比べて出力が弱い
• 2回目以降はかさぶたができにくい
• 出力が適切ではない
• かさぶたにならないシミだった

レーザーに比べて出力が弱い

IPLは弱い出力で肌全体に光エネルギーを届ける治療法のため、レーザー治療に比べると、もともとかさぶたはできにくいです。

強く反応が出た場合は細かいかさぶたが形成されますが、かさぶたにならずに自然と肌がきれいになるケースも多く見られます。

IPLの機器によって出力や性能は異なるため、よりマイルドなパワーで肌への負担を抑えて照射するタイプであれば、かさぶたはできない可能性が高いでしょう。

かさぶたができなくても、肌の症状に合わせて適切に照射できていれば、効果に影響はありません。

2回目以降はかさぶたができにくい

かさぶたは、施術を重ねるごとにできにくくなるといわれています。初回の施術でかさぶたが生じても、2回目以降はできなくなるケースはよくあります。

この場合も、治療の効果が出ていないわけではありません。徐々にシミやそばかすが薄くなり、美肌効果を得られるため、根気よく治療を続けていきましょう。

出力が適切ではない

機器自体の出力が弱いのではなく、肌トラブルに対して適切なパワーで照射できていないと、メラニン色素にダメージを与えられず、かさぶたはできません。

また、逆に出力が強すぎると、メラニン色素は破壊できますが、やけどを起こすリスクが高まってしまいます。

このようなトラブルを回避するためには、施術者の熟練度が必要となります。豊富な実績と高い技術を持つ医療従事者のもと、治療を受けましょう。

かさぶたにならないシミだった

シミのなかには、IPLに反応しにくいものもあります。

一般的には、メラニン色素が皮膚の浅い部分に存在する濃いシミほど反応が良く、かさぶたになりやすいといわれています。

一方で、肌の真皮層にメラニン色素が存在する薄いシミや灰色・青みがかったシミに対しては、十分な効果を得られないでしょう。

また、アザの一種であるADMや肝斑も、IPLでの改善は期待できません。

ADMはメラニン色素が肌の奥深くでつくられている状態のため、IPLの光ではアプローチできないのです。

そして、肝斑は通常のシミよりもデリケートで刺激に弱く、IPLによって悪化するおそれがあります。

トラブルを防ぐためにも、事前に肌の状態をしっかりと見極めることが重要です。

信頼できるクリニックでカウンセリングを受け、症状に合わせた治療法を選択してください。