背中のケミカルピーリングの効果 – 必要な回数とかかる料金を解説

「ふと鏡で後ろ姿をチェックしたら、背中にニキビやしみができていることに気づいてしまった。」

そのような経験はありませんか。

背中はセルフケアが難しい部分のため、自分では症状に気づきにくく、いつのまにか肌トラブルが悪化しているケースも少なくありません。

そこでおすすめの治療法が「ケミカルピーリング」です。

ケミカルピーリングには、肌のターンオーバーを整えて古い角質を取り除く作用があり、透明感のある肌へと導いてくれます。

今回は背中のケミカルピーリングの効果や最適な回数・頻度、料金相場についてお伝えしていきます。

背中のケミカルピーリングの効果

ケミカルピーリングとは、サリチル酸やグリコール酸などのピーリング剤を肌に塗布して古い角質や汚れを除去するとともに、肌のターンオーバーを促して肌質改善へと導く治療法です。

主に以下のようなメリットがあります。

• ターンオーバーの正常化
• 古い角質の除去
• 抗菌作用
• メラニン色素の排出
• 皮脂抑制効果
• 保湿力アップ

ピーリング剤によって特徴は多少異なりますが、顔だけではなく全身のさまざまな部位に使用できるものが多く、背中の肌トラブル改善にも高い効果を発揮します。

具体的にどのような効果が期待できるのかを、以下で確認していきましょう。

ニキビの沈静化・予防

ニキビができる主な原因は、皮脂の過剰分泌です。排出されずに残った皮脂が毛穴に詰まり、アクネ菌が増殖して炎症を起こします。

背中は皮脂腺が多いため、毛穴が詰まってニキビを生じやすい部位。

ケミカルピーリングは、毛穴に詰まった古い角質や汚れを取り除き、肌のターンオーバーを促すことでニキビの改善へと導くのです。

毛穴に膿がある「白ニキビ」のほか、赤く炎症を伴う「赤ニキビ」を緩和する効果も期待できます。

皮脂の過剰分泌が抑えられ、ターンオーバーが正常化すれば、肌質自体が改善して新しいニキビの発生も防げるでしょう。

ニキビ跡の赤み・色素沈着の改善

ニキビは放置したり、間違ったケアをしたりすると悪化するおそれがあります。ダメージが肌の奥まで及ぶと、炎症が治まったあともニキビ跡として残ってしまうことも。

とくに背中は手が届きにくいため、自宅でのケアがおろそかになり、赤みや色素沈着などのニキビ跡が残ってしまうケースも少なくありません。

一度ニキビ跡ができるとすぐに消すのは困難ですが、ケミカルピーリンを繰り返すことで肌のターンオーバーが促進され、改善する可能性があります。

毛穴の開き・黒ずみの改善

皮脂の分泌量が多い背中は、皮脂腺の出口が大きく、毛穴が目立ちやすいです。皮脂や角質が毛穴に溜まり角栓になると、毛穴はさらに開き、表面がザラザラとした感触になります。

毛穴の開きや詰まりを防ぐには、入浴時にしっかりと洗浄し、保湿を行うのが効果的です。

しかし、背中は自分ではきれいに洗いづらいため、汚れが肌に残ったままの状態となり、その結果毛穴が詰まりやすくなります。また、ボディソープやシャンプーのすすぎ残しが原因による毛穴トラブルも。

何もケアを行わずに詰まった毛穴を放置していると、皮脂や角栓が酸化して黒ずみ、さらに毛穴が目立つように。

ケミカルピーリングにより毛穴の奥に詰まった角栓や汚れがなくなれば、毛穴が引き締まり、開きや黒ずみの改善が期待できます。

また、ケミカルピーリングには、コラーゲンやエラスチン・ヒアルロン酸の生成を促す作用もあり、キメが整い、ハリのあるみずみずしい肌へと近付けるため、毛穴が目立ちにくくなるでしょう。

シミ・くすみの解消

顔と同様に、シミは背中にもできやすく、加齢とともに増える傾向があります。

シミの主な原因は、紫外線ダメージの蓄積です。過剰に紫外線を浴びると、メラニンが過剰に生成され、排出されずに肌に蓄積してシミとなってあらわれます。

くすみとは、肌の透明感が失われ、全体的に暗く見えてしまう状態です。くすみも紫外線によって生じる場合が多いですが、乾燥や角質の詰まり・血行不良など、原因は多岐にわたります。

ケミカルピーリングが肌のターンオーバーを促進し、角質内にあるメラニンの排出を促して、シミやくすみにアプローチ。古い角質が取り除かれるため、角質の詰まりによって起こるくすみの改善にも効果的です。

効果実感までに必要な回数

一定のペースで5〜6回程度繰り返すのが理想。

ケミカルピーリングは1回でも肌質の変化を実感される方が多いですが、十分な効果を得るためには複数回の施術が必要です。

一般的には、一定のペースで5〜6回程度繰り返すのが理想と言われています。最低でも3回は行ったほうが、コラーゲン産生の効果を得やすいでしょう。

また、ニキビや毛穴の開きなどの肌トラブルが改善したあとも、定期的に施術を受けることで、よい状態を保てます。

ただし、症状や肌質によっても必要な回数は大きく異なるため一概にはいえません。医師と相談し、肌トラブルの改善具合に合わせて治療を進めていきましょう。

効果的な通院の頻度は？

2〜4週間に一度のペースが効果的。

肌の状態にもよりますが、はじめは2週間おきに治療を受け、効果が見えてきたら4〜6週間に一度のペースに下げるのがよいでしょう。

ケミカルピーリング後の肌は、一時的に乾燥しやすくデリケートな状態です。そのため、やりすぎると肌に大きな負担がかかり、トラブルを招くおそれがあります。

必ず2週間以上は間隔を空けるとともに、刺激を与えないよう、自宅での保湿ケアや紫外線対策を行っててください。

背中のケミカルピーリングの料金

料金相場は、10,000円〜20,000円程度。

背中は範囲が広いため、多くのクリニックでは顔よりも高い料金を設定しています。

使用するピーリング剤や濃度などによっても料金は異なるため、詳しくはカウンセリングの際に確認しましょう。

ケミカルピーリングは背中のニキビ・ニキビ跡にも効果があるの？

ケミカルピーリングによって毛穴に詰まった古い角質がなくなり、肌のターンオーバーが整うため、ニキビの改善効果が期待できます。

背中全体にニキビが広がっている方や、赤ニキビを繰り返している方におすすめです。

また、ニキビ跡の赤みや色素沈着を解消する効果も見込めます。必要な施術回数は重症度により異なりますが、施術を繰り返すごとに肌質の変化を実感できるでしょう。

ただし、ニキビやニキビ跡の症状がひどい場合、十分な効果を得られないおそれがあります。

たとえば、肌の真皮層までニキビの炎症がおよび、凸凹としたクレーター状のニキビ跡になってしまうと、ケミカルピーリングだけで元の状態に治すのは困難です。

ケミカルピーリングと併せて、レーザーや外用薬などほかの治療法を勧められるケースが多いでしょう。

ケミカルピーリング以外のニキビ治療

背中のニキビ治療で、ケミカルピーリングとの併用がおすすめの治療法を3つ紹介します。医師の指導のもと、症状に合わせて適切な治療法を選択しましょう。

• ダーマペン
• イオン導入
• 外用薬・内用薬

ダーマペン

髪の毛よりも細い超極細針を使用して肌に小さな穴を無数に空け、肌本来の自然治癒力を向上させる治療法です。

肌の新陳代謝を促進してコラーゲンを活性化し、ニキビ跡や毛穴の開き・小しわ・シミなどさまざまな肌トラブルを改善に導きます。

ケミカルピーリングとの併用で有効成分が肌の深部まで浸透しやすくなり、相乗効果が期待できます。

イオン導入

肌に微弱な電流を流して、ビタミンC誘導体やプラセンタなどの美肌有効成分を導入します。

手で成分を塗るだけよりも100倍近く高い浸透力があり、ニキビやニキビ跡・シミなどの改善に効果的です。

ケミカルピーリングで古い角質を除去したあとにイオン導入を行うことで、有効成分を効率よく肌の奥に届けられます。

外用薬・内服薬

肌トラブルに合わせて外用薬や内服薬を取り入れるのも、治療期間の短縮が図れる可能性が。ニキビ治療には、炎症を抑える作用のある外用薬や飲み薬が使われます。

シミが気になる場合には、レチノイン酸やハイドロキノン、レチノール、ビタミンCなどの成分が含まれている美白剤が効果的です。

外用薬や内服薬は、医師が肌質と症状を見極めて処方します。自己判断で市販の薬を使用するのは控え、医師の判断を仰ぎましょう。