正しい顔の洗い方で毛穴レスの美肌へ 方法別の洗顔とクレンジングのポイント

女性洗顔

[aisatu morning=”おはようございます。” noon=”こんにちは。” evening=”こんばんは。”]院長の石川(産婦人科専門医)です。

スキンケアにはこだわっているものの、洗顔には無頓着…そんな心当たりはありませんか?

洗顔はスキンケアの土台になるものです。間違った洗顔方法を続けていると、せっかくの化粧水や美容液の効果が半減するだけでなく、肌にとって悪影響になることも考えられます。

正しい洗顔の仕方や、洗顔の前に行うクレンジングのタイプ別手順についてみていきましょう。

目次

洗顔はスキンケアの基本

スキンケアのスタートは洗顔です。洗顔を適当に済ませていると、洗い残しが肌への刺激になったり、化粧水などの浸透が悪くなったり、化粧のりも悪くなったりと、メイクに影響することもあります。 また、石鹸などが顔に残ることで、毛穴詰まりやニキビができることも。

丁寧な洗顔は、肌の土台をしっかり作り上げるということです。土台作りをどれだけきちんと行っているかが美肌への近道になります。

化粧水や美容液にはこだわっているから大丈夫…と思っている方ほど、見直してみてください。

この記事の執筆者

石川 聡司
(新さっぽろウィメンズ ヘルス&ビューティークリニック 院長)

北海道大学医学部卒業後、北海道大学病院、帯広厚生病院など地域の中核病院に勤務。品川美容外科にて美容外科医として3年間の研鑽を積み、2021年に婦人科・美容外科を併設した当院を開業。

婦人科全般の診療のほか、美容医療では美肌治療、美容整形をはじめ脱毛・アートメイクなど幅広く対応する。

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【方法別】正しい顔の洗い方

泡洗顔

洗顔は、大きく分けて3種類の方法があります。

  • 泡洗顔

泡立てた洗顔料を使い、泡の力で皮脂や汚れを落としていく洗い方。毛穴詰まりや初期ニキビが気になる方におすすめです。

  • 洗顔ブラシ

泡立てた洗顔料を、手ではなくブラシを使う洗い方。細かい汚れを落としやすいため、泡洗顔では物足りない方におすすめです。

  • 水洗顔

洗顔料やブラシなどを使わず、水の力で汚れを落とす洗い方。洗顔料による肌荒れが気になる方や、敏感肌の方におすすめです。

泡洗顔

泡洗顔の基本的な手順は以下の通りです。

  1. 片手のひらに洗顔料を出し、もう片方の手でツノが立つくらいまで泡立てる
  2. 皮脂や毛穴詰まりが気になる鼻や口周りに泡を乗せ、くるくると指で転がすように洗う
  3. 額やフェイスライン、あごへ泡を転がした後、最後に頬へのばす
  4. 手に溜めたぬるま湯で優しく丁寧にすすぐ

ポイントは洗顔にかける時間です。2~3は大体30秒ほどで行いましょう。ゴシゴシ洗うのではなく、泡で汚れを浮かせるイメージです。

洗顔ブラシ

洗顔ブラシを使った洗顔の基本的な手順は以下の通りです。

  1. 顔と洗顔ブラシを水でしっかりぬらす
  2. 通常よりも多い量の洗顔料を手に出し、よく泡立てて額・頬・鼻・あごに乗せる
  3. 肌に垂直になるようにブラシを当て、泡を優しく撫でるように洗っていく
  4. 小鼻周りは専用のブラシを使って最後に洗う
  5. 人肌程度のぬるま湯でよくすすぐ

洗顔ブラシは肌に押し付けず、撫でるように動かすのがコツです。また、多めの泡で洗うことで、肌が傷つくことを防げます。

水洗顔

水洗顔の基本的な手順は以下の通りです。

  1. ハンドソープで両手をしっかり洗う
  2. 人肌(30~35度程度)のぬるま湯を、パシャパシャと顔につけるように優しく洗う
  3. 2.を20回ほど繰り返す
  4. 皮脂が気になる小鼻などは指の腹で撫でるように洗う
  5. 清潔なタオルを顔に優しく押し当てて拭き取る

洗顔料を使わないため、清潔な手で行うことが重要です。また、水温が高すぎると皮脂を洗い流してしまい、低すぎると肌にダメージを与えるため、必ずぬるま湯で行いましょう。

正しい洗顔方法のポイント

女性洗顔
正しい洗顔を行うにあたって、押さえるべき五つのポイント
  • すすぎの回数は30回が目安

洗顔料の成分を肌に残さず、綺麗に落とすためです。

  • 洗顔にかける時間は朝と夜で違う

朝と夜では肌に付着している汚れの種類が異なります。

  • すすぐときの水の温度

熱すぎても冷たすぎてもダメで、30~35度程度のぬるま湯が◎。

  • 撫でるような弱い力で洗う

手や指が直接肌に当たっているのは「擦り洗い」をしている証拠です。泡でなでるように行いましょう。

  • すすぎ残しに注意

額やフェイスライン、目頭は、タオルでふき取る前に鏡で確認しましょう。

すすぎの回数は30回が目安

すすぎは洗顔にかけた時間の約2倍の時間が必要といわれるほど、洗顔において重要なポイントのひとつです。泡がなくなったらおしまいだと思っている人もいるかもしれませんが、肌にまだ洗顔料の成分が残っていることも少なくありません。

洗顔料の成分を残したままにしていると、吹き出物やかゆみなどの肌トラブルを引き起こしてしまう可能性もあります。だからといってやりすぎも避けましょう。30回ほどを目安にすすぎを。

洗顔にかける時間は朝と夜で違う

洗顔は、朝と夜でそれぞれ役割が異なります。理由はいくつかありますが、一番は肌に付着した汚れが違うこと。朝は、寝ている間の皮脂やホコリなど軽く落とせる汚れのため、15~30秒ほどでさっと洗顔を済ませましょう。

一方、夜は日中についたホコリや排気ガス、クレンジングで落ち切らなかったメイク汚れなど、さまざまな汚れが付着しています。そのため、30~60秒ほどの時間を使い、朝の洗顔よりも時間をかけて汚れを落とす必要があるのです。

すすぐときの水の温度

38度以上の熱いお湯は、肌を保護してくれる潤い成分も一緒に洗い流してしまうことになり、肌へダメージが加わります。顔の皮膚は他の箇所と比べて薄いため、できるだけダメージを与えないことが重要です。

逆に、20度前後の冷たい水ですすぐことも控えましょう。顔の主な汚れに当たる皮脂汚れは、30度以上の温度がないと落ちないため、汚れが残ったままになってしまいます。すすぐときは必ず、30~35度程度のぬるま湯を使いましょう。

撫でるような弱い力で洗う

洗顔の仕方の項目でも紹介した通り、顔を洗うときに気をつけたいのが「ごしごしと擦らないこと」。指の腹が肌に触れるだけでも小さな摩擦が起こり、結果的に肌を擦っていることになります。泡を撫でるように転がし、泡だけが肌に触れている状態が正しい洗顔です。

どうしても指の腹が肌に触れるという人は、泡立て不足や洗う力が強すぎることが原因かもしれません。洗顔料の泡立てから見直し、優しく撫でるような洗い方を心がけましょう。

すすぎ残しに注意

すすぎが足りていないと、洗顔料の成分が肌に残り、かゆみや肌荒れの原因になってしまいます。特に、額の生え際・フェイスライン・目頭などはしっかりチェックしてください。洗顔後には鏡などで顔を見て、すすぎ残しがないかどうか確認しましょう。

また、すすぎ残しをしたくないからとシャワーで流すのは厳禁です。シャワーは水圧が強いため、体ではちょうどいいと思っても、皮膚が薄い顔にはダメージになることもあります。両手でぬるま湯を掬い取って、優しく洗い流しましょう。

クレンジング時の正しい洗顔

洗顔ジェル

正しい洗顔の仕方が分かったら、洗顔の前に行うクレンジングについても押さえておきましょう。

メイクによる汚れは油分が多いため、洗顔料だけでは落とし切れません。メイク汚れが残ったままの肌は、かゆみなどの肌トラブルや、毛穴詰まりやニキビの原因になることも。また、しっかりとクレンジングを行うことは、肌トラブル防止になるだけでなく、肌のトーンアップにもつながります。

クレンジングのやり方

クレンジングは、以下の3タイプに分かれます。それぞれ手順が異なるため、ポイントと合わせて解説していきます。

  • オイルクレンジング
  • クリームクレンジング
  • リキッドクレンジング

オイルクレンジング

オイルクレンジングの手順は以下の通りです。

  1. ポイントメイクは専用のリムーバーで先に落とす
  2. 手を洗い、乾いた手にオイルクレンジングを適量出す
  3. Tゾーンにクレンジングを乗せ、指の腹でなじませる
  4. Tゾーンになじんだら、クレンジングを頬に伸ばす
  5. 目元や口元など細かい部分にクレンジングを伸ばす
  6. 人肌程度のぬるま湯でさっと洗い流す

ポイントは時間をかけすぎないこと。オイルクレンジングは洗浄力が強いため、時間をかければかけるほど肌に負担がかかります。

クリームクレンジング

クリームクレンジングの手順は以下の通りです。

  1. ポイントメイクは専用のリムーバーで先に落とす
  2. 手を洗い、乾いた手にクレンジングクリームを出して手のひらで温める
  3. Tゾーン→Uゾーンの順で、円を描くようにクレンジングをなじませる
  4. クレンジングが透明になるまでなじんだらぬるま湯で洗い流す

クレンジングクリームは少なすぎると摩擦の原因になります。適量~少し多めの量で、優しくなじませることがポイントです。

ミルククレンジング

ミルククレンジングの手順は以下の通りです。

  1. ポイントメイクは専用のリムーバーで先に落とす
  2. 手を洗い、乾いた手にミルククレンジングを出して手のひらで温める
  3. 目元を避け、顔全体にミルククレンジングを乗せる
  4. 顔の内から外へ、円を描くようになじませていく
  5. 残ったクレンジングを目元になじませる
  6. ぬるま湯で少しずつ丁寧に洗い流す

ミルククレンジングは、なじませた後、ぬるま湯で再乳化させるのがポイントです。汚れが落ちやすくなり、クレンジング料も肌に残りにくくなります。

クレンジング後の洗顔

クレンジング剤でメイク汚れを落とした後の洗顔は、ダブル洗顔と呼ばれます。

ダブル洗顔のポイント
  • 必要な時だけ行う

クレンジングと洗顔で落とせる汚れは違うため、毎日朝晩ダブル洗顔をする必要はありません。1日外出した後など、必要な時だけ行いましょう。

  • クレンジングの種類によって決める

オイルやクリームなど、べたつくクレンジングは洗顔をするのがよいでしょう。濃いメイクをした日もダブル洗顔を。

  • 肌の調子を確認する

乾燥気味の時は、肌へダメージを与えないよう、ダブル洗顔は避けましょう。

ダブル洗顔は必要?

濃いメイクで日中出かけた後は、洗顔だけでは落とし切れないため、ダブル洗顔が必要になります。また、オイルやクリームタイプのクレンジングを使っている場合も、べたつきが残るので洗顔をした方がいいでしょう。

しかし、元々乾燥肌や敏感肌の人は、ダブル洗顔をすることで肌への摩擦が増えるため、むやみにダメージを与えることになりかねません。肌の状態を見て必要かどうか決めましょう。また、ダブル洗顔不要のクレンジングを使うのもおすすめです。

洗顔後のすすぎで洗面器を使うときの注意点

バス用品イメージ

洗顔後に顔をすすぐ際、蛇口からぬるま湯を出しっぱなしにしておくことは気になるものです。

確かに、洗面器にためてすすぐことは節水になります。ただし、間違ったやり方をすると汚れが残ってしまうこともあるため、「ためすすぎは推奨しない」という声も聞かれます。洗顔時に洗面器を使う際の注意点をみていきましょう。

  • 洗面器の上ですすがない

洗面器の上で顔をすすぐと汚れが洗面器の中に入ってしまうため、必ず洗面器をサイドに避け、両手でお湯をすくってすすぎましょう。

  • 洗面器が小さいときはぬるま湯を出し続けて循環させる

洗面器が小さいときや、お湯の汚れが気になるときは、洗面器の中に蛇口からぬるま湯を出し続けてお湯を循環させるのもおすすめです。常に綺麗なお湯ですすぐことができます。

通常の洗顔時よりも、さらにすすぎ残しに注意して行いましょう。

まとめ

正しい洗顔やクレンジングを行うことは、肌の状態を整えるための重要なポイントです。自分の肌の状態に応じて洗顔やクレンジングの方法を変えたり、使っているアイテムを変えたりしてみましょう。

洗顔・クレンジングどちらにおいても、摩擦で肌を刺激しないことが大切です。

毎日の洗顔を見直して、肌状態を改善していきましょう。

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