この記事の執筆者

石川 聡司
(新さっぽろウィメンズ ヘルス&ビューティークリニック 院長)
北海道大学医学部卒業後、北海道大学病院、帯広厚生病院など地域の中核病院に勤務。品川美容外科にて美容外科医として3年間の研鑽を積み、2021年に婦人科・美容外科を併設した当院を開業。
婦人科全般の診療のほか、美容医療では美肌治療、美容整形をはじめ脱毛・アートメイクなど幅広く対応する。

糸リフトは手軽な若返り施術として人気ですが、カウンセリング次第で仕上がりやリスクが大きく変わります。
施術を受ける前に確認すべき重要ポイントを医師目線で解説します!
医師の経験と技術レベルを確認する

糸リフトは医師の技術力によって結果が大きく左右されます。
美容外科専門医や形成外科医が担当しているか要チェックです。
カウンセリング時に 症例写真を見せてもらい、自分に合ったデザインができるか確認するのも重要です。

糸リフトは医師の技術によって結果が大きく左右される施術です。
特に、糸の挿入角度や引き上げの強さを誤ると、不自然な仕上がりや左右差の原因になります。
美容外科や形成外科の専門医で、糸リフトの経験が豊富な医師を選ぶことが重要です。
カウンセリング時には、症例写真を確認し、自分の顔に合ったデザインを提案できるかを見極めましょう。
また、施術実績や使用する糸の種類についても詳しく説明できる医師であることが望ましいです。
使用する糸の種類と特徴を理解する
糸リフトで使用される代表的な糸にはPDO(ポリジオキサノン)、PCL(ポリカプロラクトン)、PLLA(ポリ-L-乳酸)があり、それぞれ持続期間や特徴が異なります。
糸の種類 | 持続期間 | 特徴 |
---|---|---|
PDO (Polydioxanone) | 約6~12か月 | 吸収が早く、コラーゲン生成を促進。比較的安価で初心者向け。 |
PCL (Polycaprolactone) | 約18~24か月 | 柔軟性があり、長期間効果が持続。たるみ改善と肌のハリ向上に効果的。 |
PLLA (Poly-L-lactic acid) | 約24~36か月 | コラーゲン生成効果が高く、リフトアップ効果が長持ちするが、吸収に時間がかかる。 |
選び方のポイント
- 即効性を重視するならPDO
- 持続力を求めるならPCLやPLLA
- 肌のハリ改善も期待するならPCL・PLLA

クリニックによって使用する糸が異なるため、カウンセリング時にどの種類が適しているか確認しましょう。
当院では、PCL素材のLUXX(ルックス)を使用しています。
リフトデザインと糸の本数
糸リフトの仕上がりは、単に糸を入れるだけではなく、どの方向に引き上げるか(リフトデザイン)と適切な本数が重要なポイントになります。
リフトデザインの考え方
糸リフトのデザインは、顔のたるみの状態や希望する仕上がりに応じて決まります。
主に以下の3つのリフトデザインがあります。
- Vリフト(フェイスライン改善)
フェイスラインのもたつきを引き締め、小顔効果を狙うデザイン。下顔面に多くの糸を配置。 - ミッドフェイスリフト(頬のリフトアップ)
頬のボリューム低下によるたるみを引き上げ、若々しい印象を作る。 - スレッドアイリフト(目元のリフト)
目尻のたるみやゴルゴラインを改善し、すっきりした目元にする。
どのデザインを選ぶかによって、糸の種類や本数も変わります。
糸の本数について
糸の本数は、リフト効果の強さと仕上がりのナチュラルさに影響を与えます。
目的 | 推奨本数(片側) | 特徴 |
---|---|---|
軽いリフト・予防 | 2〜4本 | 自然な変化、ダウンタイムが短い |
中等度のリフトアップ | 4〜6本 | しっかりした引き上げ効果 |
強いリフト・たるみ改善 | 6〜10本 | 大幅な改善が可能だが、違和感を感じる場合も |

本数が多いほどリフト効果は高まりますが、過剰に入れると不自然な仕上がりになることも。
カウンセリングで自分に合った本数を相談することが大切です。
ダウンタイムやリスクについての説明が十分か
糸リフトはメスを使わずにリフトアップできる施術ですが、ダウンタイムやリスクがゼロではないことを理解しておく必要があります。
カウンセリングでは、これらの説明が十分に行われるかを確認し、納得した上で施術を受けることが重要です。
ダウンタイムの目安
糸リフトのダウンタイムは個人差があるものの、一般的には以下のようになります。
症状 | 発生時期 | 収まるまでの期間 |
---|---|---|
腫れ | 施術直後〜翌日 | 3〜7日程度 |
内出血 | 施術直後 | 1〜2週間程度 |
痛み・違和感 | 施術直後 | 1〜4週間程度 |
ひきつれ感 | 施術直後〜1週間 | 1〜2か月程度 |
施術後すぐにリフトアップ効果を感じられるものの、腫れやひきつれ感が完全に落ち着くまでは1〜2か月かかることもあるため、予定を考慮した上で施術を受けることが大切です。
施術のリスクと注意点
カウンセリングでは、以下のようなリスクについても詳しく説明があるか確認しましょう。
- 左右差が出る可能性 → 糸の挿入位置が微妙に異なると、左右でリフトアップの度合いが違うことがある。
- 皮膚の凹凸・糸の透け → 糸が浅すぎると皮膚に凹凸が生じたり、透けて見えることがある。
- 違和感・口の開けづらさ → 糸が引っかかることで、一時的に違和感や口を開けづらい感覚が生じる。
- 感染・炎症 → ごく稀に糸を入れた部分が炎症を起こすことがある。

「ダウンタイムはほとんどありません」「腫れや痛みは一切ない」といった誇張表現には要注意です!
リスクについても丁寧に説明してくれる医師を選ぶことが、満足のいく結果につながります。
効果の持続期間とメンテナンスの必要性
糸リフトは比較的長期間にわたるリフトアップ効果を期待できる施術ですが、その持続期間は糸の種類や施術内容、個人差によって異なります。
施術を受ける前に、効果の持続期間とメンテナンスの必要性について十分に理解しておくことが重要です。
糸リフトの効果の持続期間
糸リフトの効果は、使用する糸の種類と個人の体質によって大きく変わります。
以下は代表的な糸の持続期間の目安です。
- PDO(ポリジオキサノン)
通常、6ヶ月〜1年程度。PDOは吸収されるのが早いため、効果が持続する期間は比較的短いですが、コラーゲン生成を促すため、長期的な効果が期待できます。 - PCL(ポリカプロラクトン)
1年〜2年。PDOよりも長持ちし、柔軟性が高く、リフト力が強い。 - PLLA(ポリ-L-乳酸)
2〜3年。コラーゲン生成効果が高く、効果の持続期間が最も長いですが、吸収されるのに時間がかかります。
効果は、糸が体内で完全に吸収されるまでの間、引き上げ効果を維持します。
吸収後も、生成されたコラーゲンによって、肌のハリや弾力は続くことがありますが、リフト効果そのものは時間とともに薄れていきます。
メンテナンスの必要性
糸リフトは永続的な効果を持つものではなく、時間の経過と共にリフトアップ効果が徐々に薄れていきます。
そのため、施術後にメンテナンスが必要となります。
- 定期的な施術
効果が薄れてきたと感じたときに、再度糸リフトを行うことで、さらなる引き上げを維持できます。一般的には、1〜2年ごとにメンテナンスが推奨されることが多いです。 - コラーゲン生成の促進
糸リフト後も、肌を健やかに保つためには、コラーゲン生成を促進するケアが重要です。
ヒアルロン酸注射やPRP(自己血小板血漿)注射といった、追加の治療を組み合わせることも効果的です。
自分に合ったメンテナンス計画を立てる
糸リフトのメンテナンスに関しては、カウンセリング時に医師としっかりと相談し、自分に合ったタイミングと方法で効果を維持する計画を立てることが重要です。
また、生活習慣や体質によっても効果の持続期間が異なるため、個別のアドバイスを受けることをお勧めします。

糸リフトの効果の持続期間は、使用する糸の種類や患者様の体質によって異なります。
PDOは1年程度の持続が一般的ですが、PCLやPLLAはそれぞれ1年〜2年、2年〜3年と長期間にわたりリフトアップ効果を維持します。
ただし、糸が吸収された後もコラーゲン生成による肌のハリ感は持続するため、効果は徐々に薄れていきます。
メンテナンスは1〜2年ごとに行うと効果を維持しやすいですが、患者様の状態や希望に応じて適切なタイミングで施術を提案しています。
クリニック選びに失敗しないためのチェックリスト
糸リフトを含む美容施術を受ける際には、クリニックの選択がとても重要です。
以下のチェックリストを参考に、信頼できるクリニックを見極めましょう。
医師の資格と経験
- 医師の資格は適切か?
美容外科や形成外科専門医であるか、施術に特化した資格を持っているか確認。 - 糸リフトの経験は豊富か?
実績が豊富で、施術症例写真を見せてくれる医師が理想的。
カウンセリングの質
- 十分なカウンセリングが行われているか?
施術内容、効果、リスク、ダウンタイムについてしっかりと説明があるか確認。 - 希望や不安をしっかりと聞いてくれるか?
自分の顔の状態をしっかり評価し、オーダーメイドの施術プランを提案してくれるか。
施術内容と糸の種類
- 使用する糸の種類や品質は説明されているか?
PDO、PCL、PLLAなど、糸の種類やその特徴、効果について明確に説明されているか。 - 適切な本数とリフトデザインを提案してくれるか?
顔の状態に合わせた糸の本数やデザインを提案してくれるか。
クリニックの設備と衛生管理
- 清潔で最新の設備が整っているか?
施術の際に使う器具や部屋の衛生状態、感染症対策がしっかりしているか確認。 - アフターケアが充実しているか?
施術後のフォローアップや相談ができる体制が整っているか。
料金と費用透明性
- 料金が明確で透明性があるか?
施術費用だけでなく、追加費用やリスクがある場合の費用もきちんと説明されているか。 - キャンペーンや割引の適用条件は明確か?
学割や紹介割引などの特典がある場合、その適用条件を事前に確認。
口コミと評判
- 口コミや評判はどうか?
実際の患者の体験談や口コミを調べ、信頼性のある評価を確認。 - クリニックの実績や症例数はどうか?
長年の運営実績があり、多くの症例を扱っているクリニックが安心。
アフターケアの充実度
- ダウンタイムやリスクについての説明が十分か?
施術後のケア方法や、ダウンタイム中のアドバイス、問題があった場合の対応について確認。 - アフターケアの担当者と連絡が取れるか?
施術後に疑問や不安があった場合、すぐに対応してもらえる体制が整っているか。

クリニック選びは慎重に行い、自分に合った医師や施設を選ぶことが大切です。
このチェックリストを参考に、十分に情報収集し、納得した上で施術を受けるようにしましょう。
まとめ
糸リフトを受ける際、クリニック選びは非常に重要です。
信頼できるクリニックを選ぶためには、以下のポイントをしっかり確認しましょう。
まず、医師の資格と経験をチェックすることが大切です。
医師が美容外科や形成外科の専門医であること、また糸リフトに関する経験が豊富であるかを確認しましょう。施術に関する十分な実績があり、症例写真を提示してくれるクリニックが理想です。
次に、カウンセリングの質を見極めましょう。
十分な時間をかけて施術内容、リスク、ダウンタイムについて説明し、患者の希望や不安をしっかり聞いてくれる医師を選ぶことが重要です。
カスタマイズされた施術プランを提案してくれるかもポイントです。
また、使用する糸の種類や品質についても確認しましょう。
PDO、PCL、PLLAなどの糸の種類に応じた特徴や効果をきちんと説明してくれるかが重要です。
適切な本数やリフトデザインについても、患者の顔の状態に合わせて提案してくれるクリニックが信頼できます。
クリニックの設備と衛生管理も欠かせません。
清潔で最新の設備が整っており、感染症対策がしっかりしていることを確認しましょう。
施術後のアフターケアが充実しているか、フォローアップ体制が整っているかも重要です。
最後に、料金の透明性を確認しましょう。
料金が明確で、施術に必要な費用がすべて説明されていることが大切です。
キャンペーンや割引が適用される場合、その条件もきちんと確認しましょう。
口コミや評判も参考にし、実績や症例数が豊富なクリニックを選ぶと良いでしょう。
これらのポイントを踏まえて、安心して施術を受けることができるクリニックを選びましょう。

最後までお読みくださり、ありがとうございました!