わかりにくい全身脱毛の範囲と価格を詳しく

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「全身脱毛したいな」と思っても、自分が考えている全身脱毛と提示される価格に開きがあり、「うわ、高いな。Webで見た価格と全然違うな」と思った時には後の祭り。言われるがままに高額な金額を契約してしまう。
このような齟齬(そご)が発生してしまった場合、損をするのは購入者、つまり患者さまです。
自由診療の世界では、わざと対象部位を細かく分けて複雑にしたり、全身脱毛と謳いつつ、実はVIOが入っていなかった、背中や腹部などの広範囲部位で手抜きをされた、などさまざまな問題が起きています。
騙されないように、購入前に少しでも知識をつけていただき、クリニック選びの参考にしていただければと思います。

この記事の執筆者

石川 聡司
(新さっぽろウィメンズ ヘルス&ビューティークリニック 院長)

北海道大学医学部卒業後、北海道大学病院、帯広厚生病院など地域の中核病院に勤務。品川美容外科にて美容外科医として3年間の研鑽を積み、2021年に婦人科・美容外科を併設した当院を開業。

婦人科全般の診療のほか、美容医療では美肌治療、美容整形をはじめ脱毛・アートメイクなど幅広く対応する。

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目次

医療脱毛は全て永久脱毛なのか

医療脱毛=すべて永久脱毛というわけではありません。
「永久脱毛」と聞くと「一生毛が生えてこない」と思われがちですが、実際には少しニュアンスがあります。

医療機関(クリニック)で行う脱毛で、医療用レーザー機器を使って毛根の組織(毛乳頭やバルジ領域)を破壊する行為です。
これは医療行為にあたるため、医師の管理下でのみ可能です。

永久脱毛の定義

実は「永久脱毛」という言葉には明確な定義があるわけではありませんが、以下が一般的な基準として用いられています。
✅ アメリカのFDA(食品医薬品局)による定義

「脱毛施術後、6ヶ月経過した時点で毛の再生率が20%以下であること

つまり、完全に一生毛が生えないわけではなく、「長期にわたって大部分の毛が再生しない状態」を永久脱毛とみなしています。

医療脱毛で毛が再び生えることはある?

以下のようなケースでは再び毛が生える可能性があります

ケース説明
産毛や細い毛レーザーの反応が弱く、完全に破壊されないことがある
ホルモンバランスの変化妊娠・更年期などで毛が再び成長することがある
照射漏れ・効果が届いていない部位特にVIOや背中など複雑な部位に起こりやすい
毛周期のズレ休止期の毛にはレーザーが効かず、数ヶ月後に再成長することがある
Dr.石川

医療脱毛は「限りなく永久に近い脱毛」が可能となります。
医療脱毛は毛の再生組織を破壊するため高い脱毛効果を持ち、長期的な減毛が可能です。
エステ脱毛とは異なり、再び毛が生えてくる可能性は非常に低くなりますが、「100%二度と生えない」とは言い切れません。

医療脱毛での照射可能部位と全身脱毛に含まれる範囲

医療脱毛における「対応可能な部位」と、「全身脱毛に含まれる範囲」には違いがあることがあります。
クリニックによって細かい定義は異なりますが、一般的な内容を以下にまとめます。

医療脱毛で対応可能な主な部位一覧(パーツ脱毛)

部位カテゴリ具体的な部位例
額、頬、鼻下、あご、あご下、もみあげ、首(前・後)
上半身両ワキ、胸、乳輪周り、腹部、背中(上・下)、うなじ、肩
下半身ヒップ、Vライン、Iライン、Oライン、太もも、ひざ、ひざ下、足の甲・指
その他手の甲・指、ひじ上、ひじ下、へそ周り

※一部のクリニックでは「眉間」「耳まわり」「鼻毛」などの特殊部位も対象。

全身脱毛に含まれる範囲(一般的なパターン)

全身脱毛の定義はクリニックごとに異なりますが、「顔・VIOを含むかどうか」が大きな分かれ目です。

一般的な「全身脱毛プラン(顔・VIOを除く)」

含まれる主な部位
両ワキ、腕全体(ひじ上・ひじ下・手の甲指)
脚全体(太もも・ひざ・ひざ下・足の甲指)
胸、腹部、背中(上・下)、うなじ、ヒップ

👉 顔・VIOはオプション扱いのことが多いです。

全身+顔+VIOプラン

フルセットプランと呼ばれることもあり、以下すべてが含まれるのが一般的です。

カテゴリ含まれる主な部位
額、頬、鼻下、あご、あご下、もみあげなど
VIOVライン(ビキニライン)、Iライン(陰部周囲)、Oライン(肛門周囲)
上半身・下半身両ワキ、腕全体、脚全体、背中、うなじ、ヒップ、腹部など

全身脱毛に含まれない可能性のある部位

対象外になる可能性のある部位理由
顔(特に眉間・眉上)眼球に近く、リスクがあるため
VIO(特に粘膜に近い部分)色素沈着や痛みが強く、別契約になることが多い
首やうなじ境界が曖昧で照射トラブルを避けるため
手足の指先狭くて照射しづらいため

全身脱毛のプラン比較

プラン名含まれる部位
全身脱毛(顔・VIO除く)ワキ、腕、脚、背中、うなじ、胸、腹、ヒップなど
全身+VIO脱毛上記+Vライン、Iライン、Oライン
全身+顔脱毛上記+顔全体(額、鼻下、あごなど)
全身+VIO+顔(フルセット)全身+VIO+顔のすべて

✔ ポイント

Dr.石川

脱毛機器の種類や部位によっては、照射できない部位もあります。
全身脱毛でも「顔とVIO」は含まれていないことがあるので、契約前に必ず確認を。
細かいパーツごとの脱毛も可能で、気になる部分だけ選ぶこともできるクリニックもあります。

どんな手抜き手技があるか

医療脱毛で問題になる「手抜き手技」とは、医療スタッフが正しい手順を守らず、患者にとって効果が下がったり、トラブルにつながる恐れがある行為を指します。
以下に、実際に報告されている・起こり得る「手抜き脱毛」の代表例を紹介します。

医療脱毛における主な「手抜き手技」

手抜き行為内容悪影響・リスク
照射漏れ照射ムラや打ち忘れがある効果が出ない、毛がまばらに残る、追加照射の手間
出力が弱すぎる痛みを避けて照射パワーを不適切に下げる脱毛効果が不十分、回数がかさむ
スピード重視の雑な照射時間短縮のため雑に機械を動かす照射漏れ・火傷・痛みのリスク
冷却やジェルの塗布が不十分照射前後の冷却を省略、ジェルがムラに火傷や赤みのリスク上昇
剃毛が雑または省略剃り残しを放置して照射する毛に反応して火傷・効果が出ない
照射範囲の省略(ライン取りミス)面倒な部位(VIOや骨の近くなど)を避ける脱毛部にムラ、クレームの元
照射後のケア省略保湿やクールダウン処置を怠る肌荒れ・色素沈着のリスク
経験不足のスタッフによる施術教育が行き届いていない上記のような問題が起きやすい

なぜ手抜きが起こるのか?

要因説明
スタッフの教育不足バイトや新人スタッフが多い場合に起こりやすい
予約が詰まりすぎているスピード重視になり雑になる
安すぎる価格設定回転重視で1人あたりの対応時間が削られる
脱毛機の性能に頼りきり「最新機種なら誰でもできる」と誤認している
クレームが来ない部位を適当に処理見えにくい部位(背中やOラインなど)で手抜きがち

手抜き脱毛を避けるためのチェックポイント

チェック項目確認方法
カウンセリングが丁寧か医師の説明があるか、リスク説明がされるか
施術スタッフの資格・経験看護師が担当しているか
施術時間は十分にとられているか照射に必要な時間が確保されているか
照射直前のジェル塗布・剃毛は丁寧か剃毛を雑にされていないか、自分でも確認を
照射後の保湿・冷却処置があるか肌トラブル防止のケアを行っているか
Dr.石川

医療脱毛でも、手抜きによって効果や安全性が損なわれることがあります。残念ながら、今は医療機関だから安全とは言い切れません。
特に「照射漏れ」「出力不足」「雑な施術」はよくあるトラブルです。
安さだけで選ばず、技術と信頼のあるクリニックを選ぶことが重要
不安な場合は「1回お試しプラン」などで施術の丁寧さを確認するのがおすすめです。

つるつるレベルになるまでに必要な照射回数

医療脱毛|熱破壊式 vs 蓄熱式(ダイオード)での回数比較表

部位熱破壊式(ショット式)でつるつるになるまで蓄熱式(ダイオード)でつるつるになるまで備考
ワキ約5〜8回約6〜10回太い毛に強く、熱破壊式がやや効果的
VIO(全体)約8〜12回約10〜15回デリケート部位は蓄熱式の方が痛みが少なく快適
顔(口周り・頬)約10〜15回約12〜18回産毛はどちらも効果が出にくく時間がかかる
腕(ひじ下など)約6〜10回約8〜12回剛毛には熱破壊式が比較的早く効果が出やすい
脚(ひざ下など)約6〜10回約8〜12回毛が太く量も多いため熱破壊式が有利
背中・うなじ約8〜12回約10〜15回産毛・薄毛に対して蓄熱式がやや得意
お腹・胸約6〜10回約8〜12回個人差が出やすい部位、蓄熱式の方が肌負担が少ない

両者の違いを簡単に解説

比較項目熱破壊式レーザー(アレキ/ヤグなど)蓄熱式レーザー(ダイオード)
照射温度約200℃以上の高温で毛根を破壊60~70℃で毛包の幹細胞をじわじわ破壊
痛み強い(ゴムで弾かれたような痛み)弱い(じんわり温かい)
即効性高い(数回で効果実感しやすい)ゆるやか(回数を重ねて効果が出る)
剛毛への効果高い普通~やや弱い(出力次第)
産毛への効果やや苦手(波長により対応)比較的得意
肌への刺激やや強い(赤み・かゆみ出やすい)少なめ
向いている人毛が濃く早く効果を出したい人痛みに弱い人、敏感肌、VIOなど
Dr.石川

熱破壊式は少ない回数で早くつるつるに近づけますが、痛みや刺激はやや強めです。
蓄熱式(ダイオード)は痛みが少なく産毛にも強いですが、回数は多くかかる傾向にあります。
部位ごとに合う方式が異なるので、クリニックで使い分けできるか確認するのがベストです。

医療脱毛で「つるつる」を目指す照射回数の目安

部位効果実感レベル(3~5回)ほぼ自己処理不要(6~8回)つるつるレベル(9~12回)
ワキ◎(5~8回でもOKなことも)
VIO△(まばらに減る)◎(特にI・Oは回数多め)
顔(鼻下・あごなど)△(産毛は効果出にくい)△~○○(10回以上必要なことも)
ひじ下・ひざ下
背中・うなじ△(産毛が多く時間がかかる)△~○○~◎
腕・脚全体

回数が増える要因

要因詳細
産毛が多い部位顔・背中・うなじ・二の腕などは反応しにくく、回数が増えやすい
毛が濃い部位(VIO・ワキ)早めに効果を感じるが、完全につるつるにするにはやや多めの照射が必要
ホルモンバランスの影響特に顔やVIOはホルモンの影響を受けやすく、時間がかかることがある
出力が弱めな施術(痛み軽減タイプ)出力を下げている場合、回数が増える傾向にある

つるつるになるまでの実体験

20代女性・VIO

10回で満足
Iラインの毛がしぶとくて時間かかった

20代女性・ひざ下

5~6回
「自己処理が本当に不要になった」

20代女性・顔脱毛

8回でほぼ満足
「産毛は残るけどメイクノリは劇的に変わった」

医療脱毛の照射間隔と完了までの期間目安

  • 通常は 1.5~2ヶ月に1回の照射
  • 「つるつるレベル」の12回なら、約1年半~2年かかる
  • 特に顔やVIOは照射間隔を長めにすることもあり、期間も延びがち
Dr.石川

コスパだけを考えれば「回数無制限プラン」や「通い放題プラン」が安心な場合もあります。
つるつるになるまで、おおよそ8~12回が目安です。
部位によっては5~6回でも自己処理不要になることもあります。
顔やVIOは回数が多くなる傾向があります。

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まとめ

Dr.石川

まずは医療脱毛でどのレベルまでの脱毛が必要か、どの部位の脱毛が必要かなど、細かく場合わけしてみるのがよろしいかと思います。来月の旅行までにつるつるに〜などと計画してもうまくいきません。
今の時代、信頼できるクリニックを見つけるというのが一番大変かもしれません。

参考文献

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