低用量ピルにはさまざまなタイプがありますが、今回はエストロゲンを含むピルの中でも従来のピルより副作用が少ないと言われている「アリッサ配合錠」についてご紹介したいと思います。
アリッサ配合錠は、月経困難症の治療剤として開発されており、保険適用が可能なピルです。
この記事の執筆者

石川 聡司
(新さっぽろウィメンズ ヘルス&ビューティークリニック 院長)
北海道大学医学部卒業後、北海道大学病院、帯広厚生病院など地域の中核病院に勤務。品川美容外科にて美容外科医として3年間の研鑽を積み、2021年に婦人科・美容外科を併設した当院を開業。
婦人科全般の診療のほか、美容医療では美肌治療、美容整形をはじめ脱毛・アートメイクなど幅広く対応する。
低用量ピルとは?
低用量ピルとは、女性が妊娠を防ぐために服用する経口避妊薬(OC: Oral Contraceptives)の一種で、エストロゲンとプロゲスチン(黄体ホルモン)という2種類の女性ホルモンを少量含む薬です。
従来の「中用量・高用量ピル」に比べて副作用のリスクが軽減されているのが特徴です、

低用量ピルのメリットとデメリット
- 生理痛の軽減
- 月経量の減少
- 月経周期の安定化
- ニキビや肌荒れの改善
- 子宮内膜症の予防・改善
- 卵巣がんや子宮体がんのリスク低下(長期使用で)
- 避妊ができる
- 吐き気・頭痛・乳房の張り
- 不正出血
- 気分の変動
- → 通常は数ヶ月で落ち着くことが多い。
- 血栓症(静脈や肺の血管に血の塊ができる)

血栓症は特に、喫煙者・肥満・高年齢(35歳以上)では注意が必要です。
低用量ピルで血栓症(けっせんしょう)が起こる理由は、主にピルに含まれるエストロゲンという女性ホルモンが、血液を固まりやすくする作用(凝固促進作用)を持っているからです。
「アリッサ配合錠」が従来型のピルと違うところ
「アリッサ配合錠」は2024年12月3日に発売が開始されたばかりの新しいピルですが、従来型のピルより副作用が少ない可能性がある、と言われています。
そもそも、低用量ピルはエストロゲンとプロゲスチン(黄体ホルモン)という2種類の女性ホルモンの合剤であるのですが、このエストロゲンの部分が血栓症という重篤な副作用を起こすリスクがあるとされています。
「アリッサ配合錠」はこのエストロゲンの部分がこれまでの「エチニルエストラジオール」ではなく、「エステトロール」という新しいタイプのエストロゲンに変わったことで、ピル特有の様々な副作用がなくなることが期待されています。
具体的には以下の点が従来型のピルより副作用が少なくなることが期待されています。
アリッサ配合錠の最も大きな期待として挙げられるのは、「血栓症のリスクが低い可能性がある」ということです。
低用量ピルの最大の副作用は血栓症とされています。
しかし、アリッサ配合錠は「エステトロール」という体内に存在する天然型のエストロゲンの一種を使用しているため、「エチニルエストラジオール」と比べて血栓症のリスクが少ない可能性があると報告されています。
従来型のピルに使用されている「エチニルエストラジオール」というエストロゲンは乳房にもエストロゲンとして作用することから、乳がんのリスクが高まることが懸念されていました。
それに対して「アリッサ配合錠」はエステロールという種類のエストロゲンが使用されています。
エステロールは体内に存在する天然型のエストロゲンの一種で、乳房の組織に対して影響を及ぼさない可能性があるとされています。
「アリッサ配合錠」は肝臓への副作用が少ないことが期待されています。
「アリッサ配合錠」は、ドロスピレノンという第四世代のプロゲスチン(黄体ホルモン)を使用しているため、男性ホルモン作用がありません。
そのため、ニキビ治療にも適しています。
さらに、食欲増進や多毛といった男性ホルモン特有の作用が少ないとされています。

このように「アリッサ配合錠」は血栓症、乳がん、肝障害の副作用が少ない可能性があるピルとして期待されています。
保険適用が可能なピル「アリッサ配合錠」

▶ 月経困難症(機能性含む)
以下のような症状のある方は保険適用でピルが処方される可能性が高いです。
- 月経痛が強く、日常生活に支障がある状態
- 特にNSAIDs(鎮痛薬)でコントロールが難しい場合などに適応
- 病名の記載例
- 「原発性月経困難症」
- 「続発性月経困難症(子宮内膜症などに伴う)」
💡 保険適用上、「避妊目的」として処方した場合は保険適用外です(自費診療)
❌ 保険適用外の使用目的(自費処方になる)
使用目的 | 保険適用の可否 |
---|---|
避妊 | ❌ 自費 |
生理日の移動・調整 | ❌ 自費 |
ニキビ・肌荒れ改善 | ❌ 自費 |
月経周期の安定のみ(痛みがない) | ❌ 自費 |
🧾 実際の保険診療での使われ方
医師は、診断名を「月経困難症」とし、以下のような理由で保険適用することが一般的です
- 毎月の強い生理痛
- 鎮痛剤を長期間使用している
- 学校や仕事を休まなければならないほどの症状
- 子宮内膜症や子宮腺筋症がある(続発性月経困難症)
🩺 医師が行うこと(保険適用に必要な判断)
- 月経困難症であるという診断
- 超音波検査や問診による評価
- 避妊目的ではないと説明・記録

受診の際に、月経痛が強く日常生活に支障がある状態であることを医師にお伝えください。
月経困難症であると診断がつけば、保険適用でアリッサ配合錠を処方することができます。
ここで、オンライン診療でピルを処方できるクリニックをご紹介させていただきます。
こちらは自由診療のクリニックですが、近隣に婦人科のクリニックがない方、仕事が忙しくて受診する時間がない方はオンラインでもピルが処方できますので参考にしてください。
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アリッサ配合錠の作用機序
月経困難症とは、「生理痛が非常に重く、日常生活に支障をきたす状態」です。
月経困難症の主な原因の一つに、月経時に分泌されるプロスタグランジンという物質が子宮を収縮させて経血を体外に排出する働きがありますが、分泌量が多いと子宮が過剰に収縮し、強い痛みを引き起こします。
アリッサは、以下のメカニズムで月経困難症に効果を発揮します。
- 排卵の抑制
アリッサ配合錠に含まれるホルモンが脳に働きかけ、卵胞の成熟と排卵を抑制します。排卵が起こらないことで、排卵後の黄体ホルモン分泌が抑えられ、子宮内膜の過剰な増殖を防ぎます。 - 子宮内膜の増殖抑制
子宮内膜が厚くなるのを抑えることで、月経時に剥がれ落ちる内膜の量が減ります。これにより、プロスタグランジンの分泌量も減少し、子宮の収縮が和らぎ、痛みが軽減されます。 - 子宮内膜症病変の進行抑制
子宮内膜症がある場合、病変部の増殖を抑える効果も期待できます。これにより、病変部からの炎症物質の産生が抑えられ、痛みの軽減につながります。

これらの作用により、月経痛だけでなく、月経に伴う腰痛、腹部の張り、吐き気、頭痛、疲労感といった全身症状の改善も期待できます。
月経周期異常への効果も
アリッサ配合錠は、月経周期を規則正しく整える効果も期待できます。
- 生理不順の改善
不規則な月経周期(頻発月経、稀発月経など)を、28日周期の規則正しいサイクルに調整します。これは、アリッサ配合錠を服用している期間中はホルモン量が一定に保たれ、偽薬期間中にホルモン量が減少することで起こる「消退出血」が、定期的に訪れるようになるためです。 - 過多月経の改善
子宮内膜の増殖を抑える作用により、月経時の出血量を減らす効果があります。経血量が多すぎる過多月経は、貧血の原因となることがありますが、アリッサ配合錠の服用で改善が見られる場合があります。
アリッサ配合錠の服用方法
アリッサ配合錠の効果を最大限に引き出し、安全に服用するためには、決められた方法で正しく服用することが非常に重要です。自己判断で服用方法を変更したり、服用を中断したりすることは避けましょう。
服用方法と開始日
アリッサ配合錠は、1シートに28錠入っています。このうち、21錠が有効成分を含む「実薬」、残りの7錠が有効成分を含まない「偽薬」です。
- 服用方法
1日1回、毎日ほぼ一定の時刻に、水またはぬるま湯で服用します。食事の影響はほとんど受けませんが、決まった時間に飲む習慣をつけることが重要です。シートに日付や曜日が記載されている場合は、それに従って順番通りに服用してください。実薬21錠を飲み終えたら、続けて偽薬7錠を服用します。偽薬期間中(通常は偽薬を飲み始めて2~3日目)に月経に似た出血(消退出血)があります。偽薬7錠を全て飲み終えたら、出血が終わっているかに関わらず、すぐに新しいシートの1錠目から服用を開始します。この「実薬21日+偽薬7日」の計28日を1周期として、繰り返し服用します。 - 初めての服用開始日
初めてアリッサ配合錠を服用する場合は、月経の第1日目(出血が始まった日)から開始するのが一般的です。これにより、服用を開始した最初の周期から、排卵が抑制されるなど、効果が期待できます。ただし、医師の指示により、月経開始日以外から服用を開始する場合もありますので、必ず医師の指示に従ってください。
飲み忘れた場合の対処法(特に避妊時)
アリッサ配合錠は毎日決まった時間に服用することが重要ですが、もし飲み忘れてしまった場合でも、慌てずに以下の方法で対処しましょう。飲み忘れの状況によって対応が異なります。
- 飲み忘れに気づいた時間が1日(24時間未満)の場合
- 気づいた時点で、すぐに飲み忘れた1錠を服用してください。
- その後の服用は、通常の時間に1錠服用してください。
- この場合、合計で2錠服用することになりますが、問題ありません。
- この場合の避妊効果は通常維持されます。
- 飲み忘れに気づいた時間が2日以上(24時間以上)の場合
- 飲み忘れた錠数が1錠であっても、服用を中止し、すぐに医師に相談してください。
- この場合、避妊効果が低下している可能性があります。
- 次回の月経がくるまでは、他の避妊法(コンドームなど)を併用する必要があります。
- 妊娠の可能性がある場合は、服用を中止し、妊娠検査を行う必要があります。
服用できない人、又は、注意が必要な人
以下に当てはまる方は、アリッサ配合錠を服用することができません(禁忌)。また、特定の病気や状態がある方は、服用に際して医師の慎重な判断が必要となります(慎重投与)。必ず問診や診察で医師に正確に伝えてください。
【服用できない人(禁忌)】
- 血栓症またはその既往歴のある方(脳梗塞、心筋梗塞、肺塞栓症、深部静脈血栓症など)
- 血栓症を起こしやすい体質の方
- 術後30日以内の方、長期臥床が必要な方など、血栓症のリスクが高い方
- コントロールされていない重症の高血圧症の方
- 重症の糖尿病の方
- 片頭痛で、前兆を伴うものがある方
- 弁膜症や不整脈など、血栓症のリスクを高める心疾患がある方
- 重度の肝機能障害、肝腫瘍のある方
- 診断が確定していない性器からの不正出血がある方
- 子宮内膜がん、乳がん、またはその疑いがある方
- 妊娠している、またはその可能性のある方
- 授乳中の方
- アリッサ配合錠の成分に対して過敏症の既往歴がある方
- 重度の腎機能障害がある方
【注意が必要な人(慎重投与)】
- 喫煙者(特に35歳以上):血栓症のリスクが著しく高まります。服用前に禁煙することが強く推奨されます。
- 35歳以上の方
- 肥満の方(BMI 30以上)
- 軽度~中等度の高血圧症の方
- 軽度~中等度の糖尿病の方
- 高脂血症の方
- 家族に血栓症の既往がある方
- ポルフィリン症の方
- 肝機能障害のある方
- 腎機能障害のある方
- てんかんのある方
- 全身性エリテマトーデス(SLE)の方
- クローン病または潰瘍性大腸炎の方
これらのリストは全てを網羅しているわけではありません。現在の健康状態や既往歴、服用中の全ての薬(市販薬、サプリメントなども含む)について、必ず医師に正確に伝えてください。

受診時にこれらの項目を全てチェックしますが、現在の健康状態や既往歴、服用中の全ての薬(市販薬、サプリメントなども含む)について、必ず医師に正確に伝えてください。
よくある質問
アリッサ配合錠を飲んで出血するのはなぜですか?
アリッサ配合錠を服用中に見られる出血には、主に2つのタイプがあります。
- 消退出血
偽薬期間中(または実薬を飲み終えて休薬した場合)に起こる、生理に似た出血です。アリッサ配合錠によってホルモン量が一定に保たれていた状態から、偽薬期間中にホルモン量が減少することで、子宮内膜が剥がれ落ちて出血します。これはアリッサ配合錠の作用によって起こる「生理様の出血」であり、通常は心配ありません。出血量や期間は、通常の生理よりも少なくなる傾向があります。 - 不正出血(少量出血、点状出血)
生理(消退出血)の時期ではないのに見られる出血です。服用開始初期に体がホルモンバランスの変化に慣れていない時期や、飲み忘れがあった場合に起こりやすくなります。これは、子宮内膜が不安定な状態になることで起こる一時的な出血と考えられます。通常は少量で、数シート服用を続けるうちに改善することが多いです。
不正出血が少量であれば、多くの場合は心配いりませんが、以下のような場合は医師に相談しましょう。
- 不正出血が長期間続く(数シート以上)
- 出血量が通常の生理並み、またはそれ以上
- 痛みを伴う出血
- 閉経後に不正出血が始まった
これらの出血が、アリッサ配合錠以外の原因(妊娠、性感染症、子宮や卵巣の病気など)による可能性もあるため、自己判断せず医療機関を受診することが重要です。
アリッサ配合錠に避妊効果はありますか?
アリッサ配合錠の日本の添付文書に記載されている効能効果には「避妊」は含まれていません。あくまで「月経困難症」などの治療薬として処方されます。
しかし、アリッサ配合錠に含まれるホルモン配合剤の作用により、以下のメカニズムで非常に高い確率で避妊効果が得られます。
- 排卵の抑制
脳からの指示を抑え、卵胞が成熟して排卵するのを抑制します。排卵がなければ、妊娠は成立しません。 - 子宮内膜の変化
子宮内膜を薄く保つことで、万が一排卵があったとしても受精卵が着床しにくい状態にします。 - 頸管粘液の変化
子宮の入り口の粘液を変化させ、精子が子宮内に入りにくい状態にします。
これらの複合的な作用により、アリッサ配合錠を正しく服用していれば、非常に高い避妊効果が期待できます。正しく服用した場合の避妊効果は、一般的な低用量ピルと同等です。
アリッサ配合錠の飲み始めで気をつけることは?
アリッサ配合錠の飲み始め、特に最初の1~2シートの間は、体がホルモンバランスの変化に慣れるために、いくつかの副作用が起こりやすくなります。
- 副作用
吐き気、頭痛、乳房の張り、むくみ、不正出血などが比較的起こりやすいです。多くは一時的なものですが、症状が気になる場合は医師に相談しましょう。 - 血栓症のリスク
服用開始初期は、特に血栓症のリスクがわずかに高まります。ふくらはぎの強い痛みや腫れ、激しい胸痛や息苦しさ、激しい頭痛、見えにくさなどの血栓症の初期症状に注意し、万が一症状が現れた場合は直ちに医療機関を受診してください。 - 飲み忘れ
飲み忘れは副作用や不正出血の原因になったり、避妊効果が低下したりします。毎日決まった時間に服用する習慣をつけましょう。
アリッサ配合錠はいつから効果が出ますか?
月経困難症の痛みの軽減といった効果は、服用を開始した最初のシート目から感じられることが多いです。しかし、効果の感じ方には個人差があります。痛みが完全に消失するまでには、数シートかかる場合もあります。
不正出血などの副作用は、飲み始めによく起こりますが、体が慣れてくるにつれて徐々に減少し、数シート服用するうちに落ち着くことがほとんどです。月経周期が規則正しく安定するのも、通常は数シート服用後からです。
効果を実感するまでには個人差と時間が必要であることを理解し、焦らず継続して服用することが重要です。もし数シート服用しても効果が得られない場合や、副作用が改善しない場合は、医師に相談して他の治療法を検討することも可能です。
アリッサ配合錠の値段はいくらですか?
アリッサは月経困難症などの治療目的で処方されるため、健康保険が適用されます。保険適用される場合、薬代の自己負担額は通常3割となります。
- 薬代
クリニックや薬局によって多少異なりますが、おおよそ1シート(28日分)あたり2,000円~3,000円程度(3割負担の場合)が目安となるでしょう。 - その他
上記薬代の他に、診察料や処方箋料、血液検査などの検査費用が別途かかる場合があります。
全体の費用については、受診する医療機関によって異なりますので、事前に確認するか、診察時に医師や受付で尋ねてみてください。なお、自費診療で避妊目的の低用量ピルを処方してもらう場合は、保険適用外となるため、費用は全額自己負担となり、クリニックによって大きく異なります。
まとめ
保険適用が可能なピル「アリッサ配合錠」の作用機序と安全性
アリッサ配合錠は、エストロゲン製剤であるエチニルエストラジオール(0.02mg)と、黄体ホルモン製剤であるドロスピレノン(3mg)を組み合わせた、いわゆる「低用量ピル」に分類される経口薬です。本剤は避妊を目的とした自費処方だけでなく、「月経困難症」の治療薬として厚生労働省に保険適用が認められており、治療目的であれば医療保険を利用して処方が可能です。
アリッサ配合錠の主な作用機序は、3つのホルモン作用に基づいています。第一に、視床下部-下垂体-卵巣系へのフィードバック機構を介して、FSH(卵胞刺激ホルモン)およびLH(黄体形成ホルモン)の分泌を抑制し、排卵を抑えることで妊娠を防ぎます。これにより、排卵に伴うホルモン変動が抑えられ、月経前症状や排卵痛の軽減にもつながります。
第二に、子宮内膜の増殖を抑制することで、月経時の出血量を減少させ、強い月経痛(下腹部痛、腰痛)を緩和します。アリッサ配合錠は子宮内膜症による続発性月経困難症にも一定の効果が期待され、長期的には病状の進行抑制にも寄与します。
第三に、子宮頸管粘液を粘稠に保ち、精子の子宮内への侵入を物理的に妨げる働きがあります。これらの多角的作用が合わさることで、避妊効果はもちろん、月経困難症やホルモンバランスの乱れによる諸症状の改善にもつながるとされています。
配合されているドロスピレノンは、従来の黄体ホルモン剤(ノルエチステロンやレボノルゲストレルなど)と異なり、抗ミネラルコルチコイド作用と抗アンドロゲン作用を持つ点が特徴です。これにより、体内の水分・塩分のバランスを整え、むくみや体重増加が起こりにくいという利点があります。また、男性ホルモンの作用を抑えることから、にきびや多毛症などにも改善効果が認められるケースがあります。
安全性の面では、一般的な低用量ピルと同様、軽度の副作用としては吐き気、乳房の張り、不正出血、頭痛などが報告されていますが、多くは数か月で自然に軽快します。最も注意すべき重篤な副作用は静脈血栓塞栓症(VTE)であり、特に喫煙者や35歳以上の女性、肥満のある患者ではリスクが高まります。そのため、服用前には血栓症のリスク因子の評価を行い、必要に応じて定期的なモニタリングを行うことが重要です。

アリッサ配合錠は、月経困難症の治療において高い有効性と比較的良好な忍容性を持つ治療薬であり、正しく用いることで日常生活の質(QOL)を大きく改善することが可能です。
ホルモン療法による副作用のリスクはあるものの、患者ごとのリスク評価と医師による適切な管理により、安全に治療を継続することが期待されます。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
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参考文献
- アリッサ配合錠(エステトロール/ドロスピレノン)
https://jglobal.jst.go.jp/detail?JGLOBAL_ID=202502229847006749 - 審議結果報告書
https://www.pmda.go.jp/drugs/2024/P20240927004/670109000_30600AMX00250_A100_1.pdf - アリッサ配合錠 国内第III相試験(FSN-013P-03試験)
https://www.alyssa-tablets.com/medical/clinical/ - アリッサ配合錠
https://www.alyssa-tablets.com/medical/ - アリッサ配合錠に係る医薬品リスク管理計画書
https://www.pmda.go.jp/RMP/www/670109/9fb03322-5f4d-40cf-a685-054e33685ebd/670109_2482013F1020_001RMP.pdf - アリッサ配合錠
https://pins.japic.or.jp/pdf/newPINS/00071547.pdf