眉毛アートメイクのなかで、最も人気がある4Dアートメイク。
繊細な毛並み表現+パウダーを重ねる技法により、さまざまな眉毛のデザインに対応できる点が大きなメリットです。
ただ、もともとの眉の形や濃さによっては、3D(毛並みのみ)のほうが向いている場合も。当記事では、4Dアートメイクの特徴や3Dとの違いを解説しました。
また、失敗しないためのポイント、4Dアートメイクが安いクリニックについても掲載。3D・4Dそれぞれに向いている方も紹介していますので、ぜひ参考にしてください!
この記事の執筆者
石川 聡司
(新さっぽろウィメンズ ヘルス&ビューティークリニック 院長)
北海道大学医学部卒業後、北海道大学病院、帯広厚生病院など地域の中核病院に勤務。品川美容外科にて美容外科医として3年間の研鑽を積み、2021年に婦人科・美容外科を併設した当院を開業。
婦人科全般の診療のほか、美容医療では美肌治療、美容整形をはじめ脱毛・アートメイクなど幅広く対応する。
この記事の監修者
齋藤 隆文
(日本形成外科学会認定専門医)
美容外科医。神戸大学医学部医学科卒業。東京大学医学部附属病院、杏林大学医学部附属病院の形成外科・美容外科での勤務を経て、現在は加藤クリニック麻布、聖路加国際病院形成外科に所属。
- 資格:日本形成外科学会認定専門医
- 所属学会:日本美容外科学会JSAPS
4Dアートメイクとは
4Dアートメイクは、自然な毛並みにパウダー技法を重ね、ナチュラルな眉毛のお化粧をしたような仕上がりになります。
4Dアートメイクは「3D+2Dによる施術」とも表現され、1本1本の毛並みを手作業で書いたうえで、医療マシンでパウダー状に着色します。
3Dとの違い
3Dアートメイクが手作業により1本1本の毛並みを描いていく方法に対し、4Dアートメイクは、毛並みに加えパウダー状の着色を施します。
それぞれ施術方法が異なるために、仕上がりにも違いがあります。
3D:1本1本の毛並みを施術者が手作業で再現
4D:1本1本の毛並みを手作業で再現+パウダー状に着色(3D+2D)
3Dアートメイク
毛並みを描く
4Dアートメイク
毛並み+パウダー
3D、4Dどちらを選ぶ?それぞれのメリット・デメリット
3Dと4Dそれぞれのメリットデメリットをもとに、ご自身にはどちらの方法が向いているのか、見ていきましょう。
3Dのメリット・デメリット
3Dは、1本1本の毛並みをリアルに再現する手法です。より自然な眉毛を表現するため、すっぴんでも眉毛だけ浮いてしまう心配がないのが一番のメリットとなります。
3Dアートメイクのメリット
- 4Dよりも施術にかかる時間が短い
- 自然な毛並みを再現できる
- すっぴんでも浮かない
- 4Dよりも価格が低い傾向
- 施術後でもお化粧でデザインを変えられる
3Dアートメイクのデメリット
- 4Dよりも持ちが良くない
- 施術者の技術力に仕上がりが左右される
- 4Dよりも痛みを感じやすい
- 立体感がでにくい
メリットが多い一方で、毛を表現するために線状に着色していくため、ほかの手法と比べてアートメイクの持続期間が短い、痛みを感じやすい、といったデメリットがあります。
- 部分的に眉毛を足したい方
- お化粧していないような自然な眉毛が好みの方
- 大きくデザインは変えずに、眉毛のボリュームを増やしたい方
お化粧をしていないような自然な仕上がりが希望の方は3Dが向いていますが 、自眉がほとんどない方だと、立体感がでにくいため不自然になってしまう可能性が。そのような場合は、4Dで施術をすると立体感がでます。
4Dのメリット・デメリット
4Dは、自然かつお化粧をしているような仕上がりになるため、メイク時間を短縮できます。
4Dアートメイクのメリット
- 3Dよりも持ちが良い
- 立体感が出る
- すっぴんでもお化粧をしていても浮かない
- さまざまなデザインに対応できる
- 肌への負担が少なめ
- お化粧をする時間が短縮できる
4Dアートメイクのデメリット
- 3Dよりも施術に時間がかかる
- 3Dよりも価格が高い傾向
- 施術後お化粧でデザインを変えづらい
持続期間が長めで、肌への負担が少ないメリットがある一方で、施術時間の長さや価格の高さがデメリットとしてあげられます。
- 自眉が極端に少ない・ない方
- すっぴんでもお化粧していても浮かない眉毛を希望する方
- しっかりと眉毛のデザインを作りたい方
4Dはデザインの幅が広いので多くの方に向いている手法ではありますが、メイクしている感を全く出したくない方は、4Dよりも3Dのほうが向いています。
4Dアートメイクで失敗しないために気をつけたいポイント4つ
4Dの施術を受けるにあたって、注意点を4つまとめました。
- 必ずクリニックで施術を受ける
- クリニックにより技術名が異なるので注意
- 希望のデザインを施術者と丁寧に共有する
- 施術は二回以上受ける
必ずクリニックで施術を受ける
4Dの施術は、必ずクリニックで受けましょう。
皮膚に医療用の針を刺して施術を行うアートメイクは、医療行為です。
美容サロンやアートメイクサロンでの施術は違法行為で、失敗のリスクも高まります。
アートメイクを受けられるクリニックがない県もあり、遠くまで足を運ばなくてはいけないため不便ではあっても、必ず医師または看護師免許をもつ人に、クリニックで施術してもらいましょう。
クリニックにより呼び方が異なるので注意
4Dはクリニックによって呼び方が異なるケースがあります。下記に4Dの呼び方の例を紹介します。
クリニックごとの呼び方 | クリニック名 |
---|---|
3Gブロウズ | グロウクリニック |
5D眉 | グラシアクリニック |
コンビネーション | クレアージュ |
デイジーブロウ | デイジークリニック |
ナチュラルメイクブロウ | アートセルクリニック |
ハイブリッドアイブロウ | レディアス美容クリニック |
立体ナチュラルブロウ | 東京イセアクリニック |
AMGオーダーメイド | アートメイクギャラリー |
3Dの施術を「4Dストローク」という呼び方をするクリニックもあり、逆に4Dの施術を「3G」や「3Gブロウズ」と呼ぶクリニックもあります。
(たとえば、オーマイクリニックでは3Dを「4Dストローク」、4Dを「3Gブロウズ」と呼びます)
呼び方の違いから「4D(毛並み+パウダー)だと思っていたのに、仕上がりを見たら毛並みのみの3Dだった」という失敗も起こりかねません。
呼び方だけで施術方法を選んでしまうと混乱しやすいため、呼び方ではなく「毛並み(手彫り)+パウダー」という手法に着目して選ぶと良いでしょう。
希望のデザインを施術者と丁寧に共有する
アートメイク後、デザインを「失敗した」と感じてしまう原因のひとつに「施術者とのデザイン共有がしっかり行えていなかった」ことが上げられます。
実際に施術していくデザインが施術者との間でしっかり共有できていないと、「思っていた仕上がりと違った」ということにつながります。
事前のカウンセリングやデザイン決定の際には、イメージや雰囲気、デザインの希望を充分に施術者と共有してから施術を受けましょう。
仕上がり希望の写真をInstagramなどで見つけておくとイメージが共有しやすくなります。
施術は2回以上受ける
4Dアートメイクは施術を2回に分けるのが基本です。一度目に入れたインクの定着具合を見ながら、二度目の施術でさらにインクを重ねることで希望のイメージに近づけやすくなります。
また、アートメイクのインクを注入する皮膚のごく浅い部分(表皮)は肌のターンオーバー(代謝)の影響を受けやすい箇所なので、繰り返し施術を受けることでインクの定着も良くなります。
人によって3回以上の施術が必要となるケースもあるため、クリニックと相談しながら施術を受けましょう。
4Dアートメイクの持ちはどのくらい?
4Dアートメイクの持ちは「1~3年」といわれます。
4Dアートメイクは毛並みにパウダーを重ねるため、毛並みだけを描く3Dと比べると、持ちが良い傾向にあります。
※整ったデザインの状態で保つためには、数年ごとのメンテナンスがおすすめです。
ダウンタイムで持ちが変わる
アートメイクのダウンタイムは、施術時についた傷が回復するまでの期間です。 ダウンタイムの期間は1週間ほどで、丁寧なアフターケアが必要です。
- クリニックで渡されるワセリンをしっかり塗る
- 施術箇所の洗顔やクレンジングはしない・濡らさない
- サウナや汗をかくスポーツを避ける
- こすったり強い刺激を与えない
この期間に強い刺激を与えたりクレンジングをすると、インクが定着する前に流れ出してしまいます。ダウンタイムの注意事項はクリニックからもお話がありますので、説明通りに過ごすようにしましょう。
4Dアートメイクの施術料金相場
4Dアートメイクの料金相場は1回7万~10万円、2回の施術で12万~16万円程度。クリニックによって価格の差が大きく、施術者のランクによっても料金が変わります。
中には1回の料金設定がなく、2回セットの料金のみ設定されているクリニックも多いです。
以下に、4Dアートメイクの平均価格を回数ごとにまとめました。
4Dアートメイクの施術 | 平均価格 |
---|---|
1回 | 7万9077円 |
2回 | 13万5078円 |
追加(2回目の施術から半年~1年) | 5万8858円 |
クリニックを選ぶ際は、価格はもちろんですが、衛生管理・技術力・カウンセリングの丁寧さ・アフターサポートなども合わせて確認しましょう。
眉アートメイクおすすめクリニックを見る
アートメイクは皮膚表皮層から0.02~0.03mmの部分にニードル(針)を用いて人体に安全な色素を注入する医療美容技術です。日本では、アートメイクは医療機関で行わなければならない医療行為とされています。
アートメイク施術後および施術の1~2日後に以下のような副作用があらわれる可能性がございます。
- 腫れ、痛み
- アレルギー
- 出血、内出血
- かさぶた、赤み、熱感
- 色素のムラや変色、にじみ
- ケロイド
- ヘルペス、感染症、ケロイド
- 角膜損傷