ダーマペンの効果はいつから？何日後から実感できるかや何回必要か、いつまで持続するのかを解説

毛穴の開きやシミ・くすみ・ニキビ跡・傷跡など、さまざまな肌悩みの解消に効果的なダーマペン。

エイジングケアとしても人気の高い治療法ですが、十分な効果を得るためには、複数回の施術が必要となることをご存じでしょうか。

また、施術直後は赤みや腫れなどの副作用が出やすく、すぐに効果を実感できるわけではありません。

この記事では、ダーマペンの効果や必要な回数・効果の持続期間などについて解説していきます。

「ダーマペンは何回必要？」「いつから効果を実感できる？」といった疑問をお持ちの方は、ぜひ参考にしてください。

ダーマペンの効果とは

ダーマペンは、髪の毛よりも細い針で肌に微細な穴を形成し、傷が回復する自然治癒力を促して、さまざまな肌トラブルにアプローチする治療法です。

傷が治癒する過程で線維芽細胞が活発化し、コラーゲンやエラスチンなどの美肌に欠かせない成分が生成されます。

また、ターンオーバー（肌の生まれ変わりのサイクル）を正常化する作用もあるため、肌本来の保湿力やバリア機能が高まり、ハリとツヤのある肌へと導いてくれるでしょう。

さらに、美容成分を含む薬剤と組み合わせて施術を行うことで相乗効果を得られが、肌の悩みに応じた治療が可能です。

ここからは、ダーマペンで改善が期待できる症状について見ていきましょう。

• 毛穴の開き・黒ずみ
• シミ・そばかす・くすみ
• ニキビ・ニキビ跡
• 小じわ・たるみ
• 傷跡・妊娠線・肉割れ
• 唇の縦じわや乾燥

毛穴の開き・黒ずみ

ダーマペンによって肌のターンオーバーが整うと、皮脂や古い角質がスムーズに排出されやすくなり、毛穴が引き締まって目立ちにくくなります。

また、皮脂の過剰分泌が抑えられるため、新たな角栓や黒ずみの発生を防ぐ効果も期待できます。

シミ・そばかす・くすみ

シミやそばかすの主な原因は、肌に蓄積したメラニンです。

メラニンは肌のターンオーバーとともに体外へ排出されるため、ダーマペンによってターンオーバーが促されれば、シミやそばかすの改善・予防効果が見込めます。

定期的に施術を受ければ、くすみが改善され、肌本来の明るさや透明感を取り戻せるでしょう。

ニキビ・ニキビ跡

肌の自然治癒力を高め、ニキビの治りを早めてくれます。

殺菌成分を含む薬剤を組み合わせるとより効果的です。ニキビの原因となるアクネ菌の繁殖を抑え、炎症を鎮めます。

また、皮脂の分泌を正常化して、新たなニキビを予防する効果も期待できるでしょう。

ダーマペンは、セルフケアでは改善が困難なニキビ跡の治療にも高い効果を発揮します。

しかし、ニキビ跡の種類によっては悪化してしまうおそれがあるため注意しなければなりません。

ダーマペンが効果的なニキビ跡は、主に以下の3種類です。

• 色素沈着を起こしているニキビ跡
• 凸凹したクレーター状のニキビ跡
• ケロイド状のニキビ跡

一方で、「赤みのあるニキビ跡」に対しては、ダーマペンの施術は適していません。

ニキビ跡の赤みは、ニキビの炎症によってダメージを受けた皮膚を修復しようとして、毛細血管が活性化するために生じます。

皮膚の内部が炎症を起こしているデリケートな状態であり、ダーマペンの刺激によって悪化してしまうおそれがあります。

さらに、毛細血管の拡張が原因で発症する赤ら顔（毛細血管拡張症）も同様に、肌が敏感な状態であるため、ダーマペンで刺激を与えると症状がひどくなる危険性があります。

小じわ・たるみ

小じわやたるみ・ほうれい線の改善・予防などのエイジングケア治療としても人気です。

加齢とともに失われやすいコラーゲンやエラスチンの生成が促されるため、ハリと弾力が出て若々しい肌へと導いてくれます。

傷跡・妊娠線・肉割れ

ダーマペンは顔だけではなく、体への施術も可能です。

肌が自ら傷を治そうとする力を呼び起こすため、なかなか消えない傷跡や、妊娠線・肉割れの改善にも効果を発揮します。

妊娠線や肉割れは、急激な皮膚の伸びによって真皮層が断裂してしまうために生じる線です。

真皮層の断裂は通常のターンオーバーでは消えないため、一度できてしまうとセルフケアでの改善はほとんど見込めません。

ダーマペンで真皮層に働きかけ、肌の再生力を促すことで、徐々に目立たなくなる可能性はあります。

唇の縦じわや乾燥

顔と同様に、唇にダーマペンを施術すると、ハリやうるおいを向上させる効果が期待できます。

乾燥による縦ジワや、血色・ツヤ感の低下、加齢に伴うボリュームの減少などに悩んでいる方におすすめです。

ただし、唇に関しては痛みや腫れも強くでるため、しっかりと麻酔に時間をかける事が重要です。また、唇に対してのダーマペンは行っていないクリニックも少なくありません。

ダーマペンは何回必要？一般的な通院回数

5回程度ダーマペンを受けると効果を実感しやすく、頻度は約1ヶ月に一度が理想。

必要な通院回数は肌質や症状によって異なりますが、一般的には5回程度ダーマペンを受けると効果を実感しやすいといわれています。

また、治療の頻度は約1ヶ月に一度が理想です。つまり、十分な効果を実感するにはトータルで5〜6ヶ月ほどかかると考えておきましょう。

あまりに短い間隔でダーマペンを繰り返すと、肌に大きな負担がかかり、症状の悪化を招くおそれがあるため注意してください。

1回でも効果は実感できる？

肌のハリ・弾力アップや、キメの改善であれば、1回でも効果を感じられる可能性が高いです。

しかし、毛穴の開きやニキビ跡を改善するには、複数回の治療が必要となります。

以下は、症状ごとの施術回数の目安です。

症状	目安回数
肌のハリ・キメの改善	1回
毛穴の開き・軽度のニキビ跡や傷跡・シミ・たるみ・肌質の改善	3〜6回
重度のニキビ跡や傷跡・妊娠線・肉割れの改善	8〜10回

深いクレーターや傷跡など、肌トラブルの症状が重度になるほど、完治するまでに多くの回数がかかります。

状態によっては、ダーマペンだけで完全にきれいにするのは困難でしょう。

その場合は医師と相談して、他の治療法と組み合わせたり、より症状に適した治療法に切り替えたりする方法も検討してください。

ダーマペンの効果はいつから？何日後から実感できるのか

効果があらわれるまでに1〜2週間程度。

ダーマペンの治療には、ある程度のダウンタイムが発生するため、施術後すぐには効果を実感できません。

刺激を受けた肌が落ち着き、効果があらわれるまでに1〜2週間程度はかかります。

以下は、ダーマペンの施術直後から効果を実感できるまでの一般的な経過です。

肌のコンディションや施術方法・使用する薬剤などによっても経過は変わってきますが、施術直後は肌に傷が作られている状態です。

乾燥や外部刺激によるダメージから肌を守るために、普段よりも念入りな保湿を心がけましょう。

トラブルを防ぎ、ダーマペンの効果を最大限に高めるには、施術後の適切なケアが欠かせません。

また、痛み止めや鎮静パックなどのアフターケアを用意しているクリニックもあるため、副作用が気になる場合には一度相談してみてください。

ダーマペンの効果はいつまで？持続期間

ニキビ跡や色素沈着などが改善したあとは、再発する可能性はほとんどありませんが、シミや小じわなどは定期的な治療が推奨。

効果の持続期間は、肌の状態によって異なります。肌トラブルの改善が目的の場合は、月に一度のペースで施術を重ねることで、効果が定着しやすくなるでしょう。

一度ニキビ跡や色素沈着などが改善したあとは、再発する可能性はほとんどありません。

しかし、シミや小じわなど、加齢に伴う肌の変化は止められないため、定期的な治療が推奨されます。

大きな肌トラブルがなくても、適切な間隔で治療を継続するとターンオーバーが整い、効果が持続しやすくなります。

はじめは1ヶ月に一度施術を繰り返し、ある程度の効果を実感できたら、メンテナンスとして3〜4ヶ月ごとに施術を受けると、よい状態をキープできるでしょう。

薬剤なしでも効果はあるの？

薬剤の使用は必須ではありません。ダーマペン単体でも、肌の再生力を高めてターンオーバーを促す効果は得られるため、肌トラブルや肌質の改善につながります。

しかし、より効果を高め、効率よく治療を進めたい方には薬剤との併用がおすすめです。

ダーマペン後の肌に穴が開いている状態で、肌質や症状に応じた薬剤を塗布すると、有効成分が肌の奥まで浸透しやすくなります。

以下に、ダーマペンとの併用治療に使われる代表的な薬剤をまとめました。

薬剤の種類	特徴・効果
マッサージピール（PRX-T33）	マッサージしながら薬剤を塗布するピーリング剤。TCA（トリクロロ酢酸）・低濃度過酸化水素・コウジ酸が配合されており、古い角質を取り除いて透明感のある肌へと導く。ダーマペンと組み合わせた治療を「ヴェルベットスキン」といい、単体治療よりも高い美肌効果が期待できる。
EGF（上皮細胞成長因子）	人が本来持っている成長因子の一つ。肌細胞に働きかけて、肌の再生と修復をサポート。ダーマペン後の赤みや炎症を抑え、乾燥から防ぐ効果も。
レチノールピール	ビタミンAの一種である「レチノール」を主成分とするピーリング剤。余分な角質を除去するとともに、肌のターンオーバーを促す作用があり、シミやくすみ・ハリ・小じわなどの加齢による肌トラブル改善に有効。
ウーバーピール	ダーマペン専用のオールインワン型ピーリング剤。ヒアルロン酸やマンデル酸・ビタミンAなど、美肌を促進する10種類以上の成分を配合。メラニンの生成を抑え、シミや色素沈着・ニキビ・ニキビ跡・色素沈着を改善に導く。

効果がないと感じる理由は？

ダーマペンは適切な方法で施術を続ければ、さまざまな肌の悩みを解消に導く治療法です。もし効果がないと感じる場合には、以下のような原因が考えられます。

• 治療回数が少ない
• 適切な針の深さで施術していない
• 間違ったアフターケア

治療回数が少ない

ダーマペンは1回でもある程度の効果は得られますが、基本的には施術を重ねるごとに肌の変化が現れてくる治療法です。

効果が実感できない場合、回数が不十分で、肌トラブルに対して適切なアプローチができていないおそれがあります。

目に見える効果がなくても、諦めずに根気よく治療を続けていきましょう。

適切な針の深さで施術していない

ダーマペンの施術では、肌質や症状に合わせて針の深さを0.2mmから3.0mmまで細かく調整しなければなりません。

毛穴の開きやシミ・ニキビなど、皮膚の表面に近い部分にある肌トラブルに対しては浅い設定を使用し、深いニキビ跡や傷跡の治療が目的の場合は深い設定を使用します。

ただし単純に深く設定するほど効果的というわけではなく、丁度よい設定で行うことが重要です。クレーターニキビ跡や傷跡に対しては、少し出血がにじむ程度の深さが適切と言われています。

肌トラブルに応じて適切な深さで施術できていないと、何度施術を重ねても満足のいく効果を得られないおそれがあります。

このようなトラブルを防ぐためには、カウンセリングが丁寧で、豊富な実績を持つクリニックを選ぶことが重要です。

間違ったアフターケア

施術後のケア不足も、ダーマペンの効果を弱める原因です。

とくにダウンタイム中は、肌のバリア機能が低下している状態のため、紫外線や乾燥・摩擦などの外部刺激には十分に注意しなければなりません。

肌に余計な刺激が加わると、効果を実感できないだけではなく、症状を悪化させてしまう危険性があります。

施術後の注意点を守り、徹底した紫外線対策や保湿ケアを行いましょう。