IPLと脱毛は同時期間に受けても良い?間隔と脱毛効果との関係を解説

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「IPLと顔の脱毛は同時に受けられますか?」

このような質問をカウンセリング中によくいただきます。

IPLとレーザー脱毛は、同じ時期に並行して受けることは可能です。ただし、肌トラブルを防ぐために注意しなければならないポイントがいくつか。

本記事では、IPLとレーザー脱毛の違いや、併用する場合の間隔・注意点についてまとめました。適切な方法で組み合わせて、美肌ケアとムダ毛ケアを同時に叶えましょう。

この記事の執筆者

石川 聡司
(新さっぽろウィメンズ ヘルス&ビューティークリニック 院長)

北海道大学医学部卒業後、北海道大学病院、帯広厚生病院など地域の中核病院に勤務。品川美容外科にて美容外科医として3年間の研鑽を積み、2021年に婦人科・美容外科を併設した当院を開業。

婦人科全般の診療のほか、美容医療では美肌治療、美容整形をはじめ脱毛・アートメイクなど幅広く対応する。

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目次

IPLの仕組み

IPLとは、500〜1200nmの幅広い波長を持つ光(インテンス・パルス・ライト)を顔全体に照射する美容治療です。

肌トラブルの原因となるメラニンやヘモグロビンなど複数の色素にダメージを与えるとともに、コラーゲンの生成を促す作用が。

シミやそばかす・くすみ・赤ら顔・ニキビ・小じわ・毛穴の開きなど、さまざまな肌の悩みを解消する効果が期待できます。

効果の現れ方には個人差がありますが、3〜5週間に一度のペースで、5〜6回程度は施術を続けるのが理想です。

レーザー脱毛の仕組み

一般的に医療機関で行われているレーザー脱毛は、黒い色素(メラニン)に反応するレーザー光を照射して発毛組織を破壊し、新たな毛が生えてこないようにする仕組みです。

強い熱の力で毛根組織を破壊するため「熱破壊式脱毛」と呼ばれています。

一度毛根組織が破壊されると、毛根がなくなったムダ毛が、約1〜2週間で自然に抜け落ち、毛周期(毛が生え変わるサイクル)に合わせて施術を繰り返すことで、徐々にムダ毛が減少。

レーザー脱毛に使用する機器にはいくつかの種類があり、アレキサンドライトレーザー(755nm)やダイオードレーザー(800〜940nm)、YAGレーザー(1064nm)が代表的です。

必要な施術回数は部位によって異なりますが、色素の薄い毛や産毛はレーザーが反応しづらく、効果を実感できるまでに時間がかかる傾向にあります。

顔脱毛の場合、1〜2ヶ月に一度のペースで8〜10回は施術を受ける必要があるでしょう。

蓄熱式脱毛とは?

当クリニックでは、1ショットずつ照射をしていく熱破壊式脱毛ではなく、弱い熱を複数回脱毛部位に照射し、熱を溜め込み脱毛効果を得る「蓄熱式脱毛」を採用しています。

痛みが少なくやけどのリスクや肌への負担を抑えられるため、熱破壊式脱毛では肌へのダメージが心配な敏感肌の方や、色素沈着が気になる方、日焼けをしている方にもおすすめです。

IPLと脱毛は同時期に施術可能?

同じ日に受けるのはNGです。

IPLと顔脱毛は、同じ時期に施術を受けても問題はありません。ただし、同じ日に受けるのはNGです。

肌への負担を最小限に抑えるために、一定の間隔を空ける必要があります。

IPLもレーザー脱毛も、光エネルギーがメラニン色素やヘモグロビンなどのターゲットのみに反応し、正常な皮膚へのダメージはほとんどありません。

しかし、施術後は肌がデリケートで乾燥しやすい状態となるため、間隔を空けずに受けると、肌トラブルを起こすリスクが高まってしまうのです。

なお、基本的にIPLは顔全体の施術となりますが、なかには頬のみのコースを用意しているクリニックもあります。

IPLは頬のみ、脱毛は口まわりのみなど、施術部位が重ならなければ、同日でも受けられる可能性はあります。

IPLと脱毛を併用する場合の適切な間隔

最低でも1~2週間の間隔が推奨されます。

適切な間隔は肌の状態によって変わりますが、最低でも1~2週間は空けましょう。実際にはそれぞれのクリニック等で独自の基準を設けて行っていますが、1~2週間の間隔とされていることが多いです。十分な間隔さえ空ければ、IPLと顔脱毛を交互に受けることも可能です。

また、エステの光脱毛やセルフ脱毛の場合も同様です。

レーザー脱毛に比べて光脱毛は出力が弱いため、肌への刺激は少ないものの、IPL後のデリケートな肌には大きな負担となるおそれがあります。医師と相談しながら、適切な間隔で併用してください。

IPLには脱毛効果もあるってホント?

ある程度の「減毛」はできても、レーザー脱毛のような「永久脱毛」の効果は期待できません。

IPLに脱毛効果があるのは事実です。IPLの光は、黒色や赤色の色素に吸収される性質があります。

そのため、毛の黒い色素(メラニン)に反応して毛根がダメージを受ければ、産毛が薄くなる可能性は十分にあります。

しかし、IPLの脱毛効果は、レーザー脱毛ほど高くはありません。

IPLは、あくまでシミやくすみ・毛穴の開き・赤ら顔といった肌トラブルの改善を目的とした治療法です。

ある程度の「減毛」はできても、レーザー脱毛のような「永久脱毛」の効果は期待できません。

IPLと脱毛の違い

レーザーとIPL

光エネルギーを照射してメラニンを破壊する点では、IPLと脱毛は同じ原理です。しかし、両者は光エネルギーの届き方が異なります。

IPLの光には幅広い波長が含まれており、拡散しながら複数の色素に対して効果を発揮します。

マイルドな光を広範囲に届けられるため、照射時の痛みや刺激が少なく、ダウンタイムもほとんどありません。

一方でレーザー脱毛は、毛のメラニンに対して集中的にダメージを与えるのが特徴です。発毛組織を破壊することのみをターゲットとしているため、より高い脱毛効果が見込めます。

なお、IPLに若干の脱毛効果があるのと同じように、レーザー脱毛によってシミが薄くなる可能性もありますが、あまり期待しない方が良いでしょう。

ただし、レーザー脱毛は強いエネルギーをピンポイントで照射する分肌への刺激が強く、やけどのリスクが高まるため、基本的にはシミやほくろ部分は避けて照射します。

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エステの光脱毛や家庭用脱毛器との違いは?

エステの光(フラッシュ)脱毛や家庭用脱毛器の多くは、医療用の光治療と同じくIPLを採用しています。

そのため、脱毛効果に加えて、IPLのような美肌効果を期待する方もいるでしょう。実際に、光脱毛で「ムダ毛ケアと美肌が同時に叶う」と謳っているサロンも多いです。

確かに、肌のハリ・弾力をアップさせたり、毛穴を目立たなくしたりする効果は少なからずあります。

しかし、エステの光脱毛や家庭用脱毛器で使われるIPLは、医療機関でのみ施術可能なIPLと比べて出力が弱いため、劇的な変化は期待できません

肌トラブルの改善を目的としている場合は、IPLを受けたほうが確実です。

また脱毛効果に関しても、エステや家庭用の脱毛機器は安全性を考慮して設計されており、医療レーザー脱毛に比べて出力が劣ります。

家庭用脱毛器

回数を重ねればある程度ムダ毛は目立たなくなるものの、永久脱毛効果はないため、完全にツルツルにするのは難しいでしょう。

気軽に利用できるメリットはありますが、よりスピーディーにムダ毛をなくしたいのであれば、医療レーザー脱毛を選択するのがおすすめです。

施術の主な副作用・リスク

・弱いかゆみを感じることがあります

・施術後一次的な反応として赤みがでることがあります

・肌質、日焼けの具合などによっては、火傷状態になることがあります

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