リベルサスで痩せない人の特徴は?効果的な服用方法を紹介

ダイエットを成功させるための手段として、リベルサス(セマグルチド)が注目されています。

この薬は、食欲を抑えることで体重減少をサポートすることが期待されていますが、服用しても思うような結果が得られない場合もあります。実際、リベルサスを使用しているにもかかわらず、体重が減らない、あるいは減少が遅いと感じる方が少なくありません。

この記事では、リベルサスを服用しても痩せない方に共通する特徴を取り上げ、どのような点を見直すべきかを解説します。リベルサスを最大限に活用し、効果的に体重を減らすためのポイントを一緒に確認していきましょう。

目次

リベルサスで痩せない人の特徴

リベルサス(一般名:セマグルチド)は、糖尿病治療薬として開発されたGLP-1受容体作動薬の一つであり、食欲を抑える作用によって体重減少をサポートする医薬品です。日本でも肥満や過体重の治療に利用されています。

しかし、すべての方が服用してすぐに体重が減るわけではありません。なかには「思ったほど痩せない」「全く効果を感じない」と悩む方もいらっしゃいます。

ここでは、リベルサスを服用しても思うように体重が減らない方に共通する特徴について、わかりやすく解説していきます。当てはまるポイントがないか確認しながら、一緒に見直していきましょう。

すでに痩せている人

リベルサスは、主に「肥満」または「過体重」の方を対象に効果を発揮しやすい薬です。医学的には、BMI(ボディマスインデックス)が25以上の場合に肥満と定義されることが多く、リベルサスもこの指標を基に治療適応が考えられます。

BMI=体重(kg)÷身長(m)2

  1. 体重(kg)を測定します。
  2. 身長(m)を測定し、身長を2乗します(身長×身長)。
  3. 体重を身長の2乗で割ると、BMIが求められます。

もともと標準体重の範囲内、あるいはそれ以下の体型の方は、体内のエネルギーバランスが整っているため、脳がこれ以上の体重減少を防ごうとする「ホメオスタシス(恒常性維持機能)」が働きます。そのため、リベルサスを服用しても、目立った減量効果を感じにくくなってしまうのです。

身長160cm・体重52kgの女性の場合、BMIは約20.3となり、明らかに標準範囲内です。このような方がリベルサスを使用した場合、体重減少の恩恵は少なく、副作用(吐き気や便秘など)のリスクだけが目立ってしまうこともあります。

「まだもっと痩せたい」と思っていても、医学的には十分健康体重であるケースも少なくありません。リベルサスは美容目的ではなく、医学的な必要性に基づいて適正に使用されるべき薬です。不安な場合は、必ず医師に相談して判断を仰ぎましょう。

運動が不足している

リベルサスには食欲抑制効果があるため、摂取カロリーを自然と減らすサポートが期待できますが、「カロリーを消費する」働きまではありません。つまり、摂取エネルギーを減らすだけでなく、消費エネルギーも増やさなければ、体重はなかなか落ちにくいのです。

厚生労働省が定める「健康づくりのための身体活動基準」では、成人は週150分以上、つまり1日あたり30分程度の中強度の運動(早歩き程度)が推奨されています。しかし、日常的に運動習慣がない場合、基礎代謝(生命維持のために消費する最低限のエネルギー)も低下しやすくなり、痩せにくい体質になってしまいます。

BMI分類BMI範囲推奨運動量運動の例
低体重18.5未満週150分以上、1日30分程度の中強度運動早歩き、軽いジョギング、サイクリング
普通体重18.5〜24.9週150分以上、1日30分程度の中強度運動早歩き、ジョギング、ヨガ
過体重25.0〜29.9週150分以上、1日30分程度の中強度運動早歩き、エアロビクス、水泳、ジョギング
肥満30.0以上週150分以上、1日30分程度の中強度運動早歩き、エアロビクス、水泳、サイクリング

低体重(BMI 18.5未満)の方は、まずは健康維持のために、週150分の運動を心掛け、筋力や骨密度の向上を目的とした運動も有効です。
普通体重(BMI 18.5〜24.9)の方は、健康的な維持のため、1日30分程度の中強度運動を行いましょう。
過体重(BMI 25.0〜29.9)の方は、体重を減少させるために、週150分の運動を継続的に行うことが重要です。食事と運動のバランスが大切です。
肥満(BMI 30.0以上)の方も同様に、体重減少を目指して、週150分の運動を行い、特に心肺機能を高める有酸素運動が効果的です。

朝から晩までデスクワーク中心でほとんど歩かず、帰宅後も座って過ごす生活をしている場合、リベルサスを飲んでいても消費カロリーが極端に少ないため、期待するような体重減少は起こりにくいでしょう。

リベルサスの効果を最大限引き出すには、毎日少しでも身体を動かすことが大切です。

たとえば、エレベーターではなく階段を使う通勤時に一駅分歩く寝る前に軽いストレッチを取り入れるなど、小さな積み重ねが大きな結果に繋がります。「特別な運動」をする必要はありません。日常生活の中に「動く習慣」を取り入れていきましょう。

カロリーの高い食事を続けている

リベルサスは食欲を抑えることで自然と食事量を減らすサポートをしてくれますが、食事の「質」まではコントロールできません。そのため、カロリーの高い食事を続けていれば、いくら食事量が減っても摂取エネルギーが消費エネルギーを上回り、結果的に体重が減らない、あるいは増えてしまうことすらあります。

日本肥満学会が示すガイドラインでは、肥満症治療において「エネルギー制限」「栄養バランスの改善」が食事療法の基本とされています。特に脂質や糖質の多い食べ物(例:ラーメン、ピザ、ケーキ、ジュースなど)を控え、たんぱく質や食物繊維を意識して摂ることが推奨されています。

カロリーが高い食べ物(100グラムあたりのカロリー)
フライドチキン300 kcal
チーズ(チェダー)400 kcal
ピザ(マルゲリータ)270 kcal
ハンバーガー250 kcal
チョコレート(ミルク)550 kcal
ポテトチップス540 kcal
アイスクリーム210 kcal

「リベルサスを飲んでいるから」と安心して、毎日ハンバーガーや揚げ物、甘いスイーツを食べ続けていれば、当然ながら減量効果は得られません。たとえば、カフェラテ(Mサイズ)とクロワッサン1個でも、合わせて500kcalを超えることがあります。これを毎日のように摂取していては、リベルサスの効果も相殺されてしまいます。

減量効果をしっかり引き出すためには、主食(ごはんやパン)は適量にとどめ、野菜、魚、鶏肉、豆類など、低カロリー・高たんぱくの食材を中心にバランスよく食べることが大切です。「食べない」のではなく、「賢く選ぶ」意識を持つことが成功の鍵です。

服用の効果がまだ出ていない

リベルサスを服用しても、すぐに劇的な体重減少を感じるわけではありません。薬の作用機序(体に働きかける仕組み)上、効果が現れるまでには時間がかかります。一般的には、8〜12週間(約2〜3ヶ月)ほど続けて初めて、明確な体重減少が見えてくるとされています。

また、リベルサスは最初から高用量を使うのではなく、0.25mgからスタートし、体に慣らしながら徐々に増量していく「漸増投与(ぜんぞうとうよ)」という方法が推奨されています。これは副作用を最小限に抑えるためですが、逆に言えば、最初の数ヶ月間はまだ十分な減量効果を実感しにくいとも言えます。

「リベルサスを始めて1ヶ月なのに、体重が全然減らない」と不安になる方がいらっしゃいますが、焦らないでください。この時期は体の内部でゆっくりと変化が起きている段階です。実際に、臨床試験データでも3ヶ月以降に本格的な体重減少が見られるケースが多く報告されています。

効果を実感するには、医師の指導のもと、適切な服用と生活習慣の見直しを続けることが重要です。

Dr.石川

もし不安なことがあれば、自己判断せず、早めに主治医に相談するようにしましょう。焦らずコツコツと取り組むことが、成功への近道です。

リベルサスの効果的な服用方法

リベルサスを効果的に使うためには、ただ服用するだけではなく、正しい服用方法を守り、生活習慣も改善することが重要です。リベルサスは食欲を抑える効果がある薬ですが、その効果を最大限に引き出すためには、薬の服用方法を守ることと、食事や運動を適切に取り入れることが欠かせません。

ここでは、リベルサスをより効果的に活用するためのポイントを詳しく解説します。

1日1回空腹時に内服する

リベルサスは1日1回、空腹時に服用するのが基本です。この服用時間が非常に重要で、薬の効果を最大限に引き出すためには、空腹の状態で服用することが理想的です。リベルサスは胃からの吸収が早い時間帯に服用することで、効果的に体内に吸収され、食欲を抑える作用をしっかり発揮します。

服用のタイミングとしては、朝食前が最適です。朝、目が覚めたらまずリベルサスを飲み、その後30分間は何も食べないようにしましょう。この30分間の空腹状態が、薬の効果をしっかりと体内に吸収させる時間です。この時間を使って、軽いストレッチや身支度を済ませると良いでしょう。

もし服用後に胃の不快感吐き気を感じる場合、無理に続けず、医師に相談することをお勧めします。体調に合った方法を相談しながら調整していくことが大切です。

・朝食前に服用
・服用後30分間は空腹状態を保つ
・胃の不快感や吐き気を感じたら、医師へ相談

服用後30分は飲食を避ける

リベルサスを服用した後は、少なくとも30分間は飲食を避けることが推奨されています。これは、薬が胃から吸収される時間を確保するためです。薬が体内にしっかりと吸収されることで、食欲を抑える効果が最大限に発揮されます。もし服用後すぐに食事を摂ってしまうと、薬の吸収が妨げられ、効果が薄れてしまう可能性があります。

朝食前にリベルサスを服用したら、その後30分間は食べ物や飲み物を口にしないようにしましょう。30分が経過すれば、普段通りの食事を摂って構いませんが、この時間をきちんと守ることで、薬の効果をしっかり感じることができます

朝食の準備(健康的な食事を摂るための料理)
読書(モチベーションを上げる本やニュース)
計画立て(その日のスケジュールを確認・整理)
日記を書く(感謝の気持ちや目標を記録)
スキンケア(肌を整えて一日を爽やかに始める)
身支度(着替えや髪型を整えて身だしなみを整える)

また、服用後に気を紛らわせるために、軽い家事をしたり、通勤・通学の準備をして過ごすと、30分はあっという間に過ぎるでしょう。最初は少し不便に感じるかもしれませんが、薬の効果を最大限に引き出すためには、この時間を守ることが非常に重要です。

運動や食事の改善にも取り組む

リベルサスを服用するだけでは十分なダイエット効果を実感することは難しい場合もあります。薬の効果をしっかりと実感するためには、運動や食事の改善も大切です。リベルサスは食欲を抑える効果があるものの、運動や食事を見直すことで、より効率的に体重を減らすことができます。

まず、運動を取り入れることが効果的です。毎日の生活に軽い運動を加えることで、体重減少のペースを速めることができます。例えば、毎日30分のウォーキングを取り入れるだけでも十分です。ウォーキングは膝への負担が少ないため、運動初心者にもおすすめです。散歩がてら近所を歩くだけでも、体力がつき、リベルサスの効果と相乗効果を得ることができます。

運動の種類体重60kgの場合の消費カロリー(30分)体重70kgの場合の消費カロリー(30分)体重80kgの場合の消費カロリー(30分)
早歩き(5-6 km/h)約150kcal約175kcal約200kcal
ジョギング(8 km/h)約240kcal約280kcal約320kcal
サイクリング(軽度)約200kcal約230kcal約260kcal
筋トレ(中程度)約180kcal約210kcal約240kcal
スクワット(強度高)約250kcal約290kcal約330kcal

さらに、食事の改善も非常に大切です。リベルサスが食欲を抑えてくれるとはいえ、高カロリーな食事を摂り続けていると、体重は減りにくくなります。例えば、脂肪や糖質が多い食事を控え、野菜やたんぱく質を多く含む食事に切り替えましょう。鶏肉や魚、豆腐などのたんぱく質を中心に、野菜をたっぷりと摂るように心がけると良いです。

カロリーが低い食べ物(100グラムあたりのカロリー)
サラダ(レタス)14 kcal
きゅうり12 kcal
トマト18 kcal
わかめ(乾燥)45 kcal
鶏むね肉(皮なし)120 kcal
白身魚(タラ)80 kcal
ゆで卵150 kcal

特に、夜遅くに高カロリーな食事を摂ることは避け、規則正しい食生活を心がけましょう。食事の量を適切に減らし、バランスの取れた食事を摂ることで、リベルサスの効果をサポートできます。

医師と相談しながら治療を進める

リベルサスを服用する際には、医師と相談しながら治療を進めること非常に重要です。リベルサスは処方薬であり、自己判断で服用方法を変えることは危険です。

Dr.石川

もし服用後に体調に異変を感じたり、思ったように体重が減らない場合は、早めに医師に相談しましょう。

医師はあなたの体調や生活習慣を元に、最適な治療法を提案してくれます。

例えば、薬の服用方法や服用タイミングを調整したり、運動や食事のアドバイスをしてくれる場合もあります。また、服用中に副作用を感じた場合にも、適切な対応をしてくれるため、安心して治療を進めることができます。

医師との連携を大切にし、適切なサポートを受けながら治療を進めていくことで、リベルサスの効果を最大限に実感することができます。体調に合わせて薬の使用方法や治療計画を調整していきましょう。

今回はリベルサス「内服薬」についての解説記事ですが、リベルサス「内服薬」をオンライン診療で処方してもらえるクリニックをご紹介させていただきます。
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リベルサスに関するよくある質問

リベルサスを服用しようと考えている方や、既に服用を始めた方の中には、様々な疑問や不安を抱えている方も多いでしょう。

実際に効果を実感するには少し時間がかかることもあるため、「なぜ思ったように痩せないのか?」「いつまで服用を続ければよいのか?」といった疑問が生じるのはごく自然です。

ここでは、リベルサスに関してよく寄せられる質問を取り上げ、それぞれの答えを丁寧に説明します。

リベルサスでは痩せないのですが、なぜですか?

リベルサスを服用していても、思うように体重が落ちないと感じる方は意外と多くいらっしゃいます。しかし、この薬が本来の効果を発揮するためには、いくつかの重要な条件が関係しています。

リベルサスには食欲を抑える働きがありますが、それだけで確実に減量できるわけではありません。実際のところ、体重のコントロールには生活習慣全体の見直しが不可欠です。

リベルサスの効果を実感するためには、適切な食事管理と運動が不可欠です。例えば、高カロリーな食事を続けている場合運動不足が続いていると、リベルサスの効果を感じるのが難しくなります。服用と並行して、バランスの良い食事に切り替えたり、ウォーキングなど軽い運動を取り入れることが、より良い結果につながります。

また、リベルサスを服用し始めたばかりの場合、薬が体内にしっかりと吸収されて効果を発揮するまでに時間がかかることもあります。通常、リベルサスの効果を実感し始めるまでに数週間を要することが一般的です。即効性を期待して焦るのではなく、中長期的な視点で治療に取り組むことが成功の鍵となります。

そのため、リベルサスを服用しても体重がすぐには減らないと感じた場合は、まず生活習慣を見直すことをおすすめします。医療機関でのアドバイスを受けながら、無理のない範囲で食事や運動の改善を行うことで、薬の効果もより実感しやすくなるでしょう。

・適切な食事管理と運動
・効果発揮まで数週間まつ
・生活主観を見直す

リベルサスはいつまで飲めばいいですか?

リベルサスの服用をどれくらいの期間続けるかは、体質や体重の目標、また治療の目的によって変わります。一般的には、目指す体重に近づくまで、または医師からの指導に従いながら継続していくことが基本とされています。

リベルサスは、体重減少をサポートする薬であり、継続的に服用することで、より効果的なダイエットをサポートします。服用を始めてから数週間〜数ヶ月経過する中で、体重が緩やかに落ちてくるケースが多いため、その推移を見ながら、服用を続けるかどうかを主治医と相談して決めていくのが賢明です。

服用期間が長引く場合もありますが、リベルサスを服用している間は、定期的に医師の診察を受けることが必要です。体調の変化や薬の効果について評価してもらい、必要に応じて服用方法や服用量を調整してもらうことで、安全に治療を進めることができます。

そして、体重が目標値に達した段階では、薬の使用を終了することも選択肢のひとつです。その際は、医師の指導のもとで計画的に中止する必要があります。薬をやめたからといって気を抜かず、バランスのとれた食事や適度な運動を日常に取り入れることが、リバウンドを防ぐ鍵となります。

リベルサスを効果的に活用するには、「薬に頼りきり」ではなく、「生活習慣の見直しと医師のサポートを組み合わせる」ことが重要です。治療を通じて身につけた健康的な習慣を維持することが、長期的な体重管理において最も大切なポイントといえるでしょう。

始める時の終わる時も医師に相談

リベルサスでリバウンドすることはありますか?

リベルサスで体重を減らした後に、リバウンドが心配という方も多いでしょう。リバウンドを防ぐためには、リベルサスを服用している間だけでなく、服用後も健康的なライフスタイルを続けることが重要です。

リベルサスを服用している期間中は、食欲が抑えられ、食事量が減るため、体重が減少しやすくなります。しかし、服用を中止した後に食事管理や運動が元に戻ってしまうと、体重が再び増えてしまう可能性があります。これは、リバウンドを引き起こす原因です。

リバウンドを防ぐためには、まずリベルサスを服用している間に、バランスの取れた食事と運動習慣を身につけることが大切です。具具体的には、糖質や脂質を過剰に摂らないようにしつつ、野菜やたんぱく質を中心にした栄養バランスの整った食事を意識することがポイントです。

リベルサスの服用が終了した後も、食事内容の見直しや定期的な運動を続けることで、体重を安定させることが可能です。医師と相談しながら、無理なく体重管理を続けていくことが、リバウンドを防ぐ最も効果的な方法と言えるでしょう。

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