「痩せたいけど、運動も食事制限も続かない…」「健康診断で血糖値を指摘されたけど、どうしたらいいのかわからない…」
そんなお悩みを抱えていませんか。近年、糖尿病治療薬として開発された「GLP-1受容体作動薬」が、体重減少効果も期待できるとして注目を集めています。
その中でも特に話題となっているのが、「マンジャロ(Mounjaro)」と「オゼンピック(Ozempic)」の2つです。いずれも週に1回の注射で使えるという利便性があり、医療機関でも採用されている信頼性の高い薬剤ですが、構造や効果に違いがあります。
この記事では、マンジャロとオゼンピックの特徴をそれぞれ丁寧に解説しながら、どちらが自分に合っているのか判断するためのポイントをお伝えします。さらに、すでにどちらかを使用している方に向けて、薬剤の「切り替え方法」についても詳しくご紹介します。
医師による処方が前提となる医薬品ではありますが、正しい情報を持っておくことで不安を減らし、納得のいく治療選択につながるはずです。まずは、それぞれの薬剤の基本から見ていきましょう。
マンジャロとオゼンピックの違い
マンジャロとオゼンピックは、どちらも「GLP-1受容体作動薬」と呼ばれるカテゴリの薬剤で、2型糖尿病の治療に使用されます。また、副次的に「体重減少効果」が見られることから、肥満症の治療薬としても注目されています。
しかし、それぞれの薬には作用機序(体への働き方)や効果、副作用、使い方などに違いがあります。これらの違いを理解することで、自分により適した選択ができるようになります。
まずは、マンジャロとオゼンピック、それぞれの薬の特徴を詳しく見ていきましょう。
マンジャロの特徴
マンジャロ(Mounjaro/一般名:チルゼパチド)は、アメリカのイーライリリー社が開発した新しい糖尿病治療薬です。2022年にアメリカFDAにより承認され、日本でも2023年に2型糖尿病の治療薬として使用が始まりました。
マンジャロの最大の特徴は、GIP(胃抑制ポリペプチド)とGLP-1(グルカゴン様ペプチド-1)という、2つのホルモン受容体に働きかける「二重作動薬」である点です。
どうやって効くのか?
GLP-1とGIPは、どちらも食事のあとに小腸から分泌され、インスリン分泌の促進・食欲抑制・胃排出の遅延といった効果を持っています。マンジャロはこの2つのホルモンの働きを模倣することで、血糖値を下げながら、強力な食欲抑制作用と体重減少をもたらします。
使用方法と効果
週に1回の皮下注射で使用します。体への負担を少なくするため、初期は低用量からスタートし、様子を見ながら段階的に増量していきます。
海外の臨床試験では、体重の15〜20%の減少が見られたケースもあり、これは従来のGLP-1単独薬を上回る結果です。
副作用
主な副作用としては、吐き気・嘔吐・下痢・便秘・食欲不振などの消化器症状が報告されています。特に用量を上げたタイミングで症状が出やすいため、医師の指導のもとで慎重に調整することが重要です。
オゼンピックの特徴
オゼンピック(Ozempic/一般名:セマグルチド)は、デンマークのノボノルディスク社によって開発されたGLP-1受容体作動薬です。すでに多くの国で承認され、長年にわたり使用されている実績ある薬剤です。
どんな働きがあるのか?
オゼンピックはGLP-1受容体に作用し、インスリンの分泌を促す一方で、グルカゴン(血糖を上げるホルモン)の分泌を抑える効果があります。さらに、食欲を抑え、胃の動きをゆっくりにすることで、食後の血糖上昇を穏やかにします。
使用方法と効果
こちらも週1回の皮下注射です。一般的に、体重減少効果は5〜10%程度とされており、糖尿病の管理をしながら体重を減らしたい方には有用です。
副作用
副作用としては、吐き気や便秘、軽い頭痛などが報告されていますが、使用実績が豊富であり、安全性に関するデータが多数蓄積されています。
マンジャロとオゼンピックの比較
では、マンジャロとオゼンピックは、具体的にどう違うのでしょうか。下記の表に、ダイエット効果・使い方・メリット・デメリットの観点から比較をまとめました。
マンジャロ | オゼンピック | |
---|---|---|
ダイエット効果 | 非常に高い(平均15〜20%の体重減) | 高い(平均5〜10%の体重減) |
使い方 | 週1回の皮下注射(用量の段階的調整あり) | 週1回の皮下注射 |
メリット | GIPとGLP-1の二重作用で高い減量効果 | 安定した効果と豊富な実績、安全性が高い |
デメリット | 副作用がやや強め、用量調整が必要 | 減量効果がマンジャロに比べて穏やか |
このように、マンジャロはより強力な減量効果を期待できる一方、副作用のリスクも比較的高くなる可能性があります。対して、オゼンピックは長年の実績からくる信頼性と安定した効果が魅力です。
それぞれの特徴を踏まえ、自分の健康状態やライフスタイルに合った薬剤を選ぶことが重要です。
マンジャロとオゼンピックの薬価
マンジャロとオゼンピックはどちらも保険適用される医療用医薬品ですが、自由診療で処方される場合には費用の違いが重要な判断材料になります。特に、ダイエット目的で使用する場合は保険適用外となることが多く、薬価の比較は経済的負担に直結するポイントです。
以下に、それぞれの薬価と想定される月額費用の目安を比較表にまとめました。
薬価 | |
---|---|
マンジャロ | 約16,000円(薬価ベース、3割負担で約4,800円) |
オゼンピック | 約13,000円(薬価ベース、3割負担で約3,900円) |
このように、マンジャロは効果が高い分、オゼンピックよりもやや高価である傾向があります。継続的に使用する薬であるため、費用面での検討も慎重に行うことが大切です。
オゼンピックからマンジャロへの切り替え
オゼンピックを使っている中で「もっと体重を減らしたい」「血糖コントロールが不十分」と感じている場合、マンジャロへの切り替えを検討するケースがあります。
しかし、薬剤の作用や用量が異なるため、自己判断での切り替えは非常に危険です。必ず医師の指導のもとで行うことが原則となります。
ここでは、オゼンピックからマンジャロへの切り替えにおける基本的な流れと、注意点を整理してお伝えします。
切り替える方法
切り替えのプロセスには、いくつかのステップが存在します。以下に一般的な流れをご紹介しますが、これはあくまでも目安であり、個人の健康状態や併用薬、過去の副作用歴によって異なります。
1.医師とのカウンセリング
現在の体重や血糖値、オゼンピックの効果、副作用などを評価したうえで、マンジャロが適しているかどうかを判断します。
2.オゼンピックの最終投与日を確認
オゼンピックは週1回の注射であるため、次の投与予定日以降にマンジャロの開始日を設定します。
原則として、オゼンピック最後の注射から7日以上空けてからマンジャロを開始します。
3.マンジャロの初回投与を低用量から開始
マンジャロは2.5mgからスタートし、4週間ごとに用量を段階的に増やしていくのが一般的です(最大15mgまで増量可能)。
4.定期的なモニタリングと副作用チェック
投与後は体調の変化を観察し、吐き気や食欲不振などの副作用が強く出ないか注意深く確認します。
このように、安全かつ効果的に切り替えるためには、医療機関での継続的なサポートと管理が不可欠です。
切り替える際の注意点
オゼンピックからマンジャロに切り替える際には、以下の点に特に注意が必要です。
1.副作用の強さに個人差がある
マンジャロはGIPとGLP-1の二重作動薬であり、作用が強いため、副作用も強く出る傾向があります。特に、吐き気や倦怠感などは初期に感じやすいため、急激な用量アップは避けましょう。
2.体重減少が急激すぎることがある
マンジャロは体重が劇的に減る可能性がある薬です。しかし、急激な減少は筋肉量の低下やホルモンバランスの乱れを引き起こすことも。医師と相談しながら、栄養指導や運動療法も組み合わせるのが理想的です。
3. 他の薬との相互作用に注意
糖尿病治療薬や降圧剤、胃腸薬など、他の薬を服用している場合は注意が必要です。薬の吸収や効果に影響を与えることがあるため、現在の薬剤リストを医師に正確に伝えることが重要です。
4. 費用が増える可能性がある
すでに述べたように、マンジャロは自由診療での価格が高めです。継続的に使うことを前提とした場合、月々の支払いが大きな負担になる可能性もあるため、費用の見通しを立てておくことが大切です。
オゼンピックからマンジャロへ切り替えるタイミング
オゼンピックからマンジャロに切り替えるベストなタイミングは、体調や治療効果を慎重に見極めながら決める必要があります。一般的には、以下のような状況で切り替えを検討します。
1. 血糖コントロールや体重減少に満足できない場合
オゼンピックを使用しているが、血糖値が目標値に届かない、または体重の減少が思ったよりも少ない場合、マンジャロへの切り替えが有効な選択肢となります。マンジャロはGLP-1受容体作動薬に加えてGIP作用も持つため、より強力な血糖降下効果と体重減少効果が期待できます。
2. 副作用が軽微で体調が安定している場合
切り替えを考える際は、副作用の有無も大きなポイントです。オゼンピックの副作用が軽度で、日常生活に支障がない場合は、マンジャロに移行しても耐えられる可能性が高いと判断されます。
3. 医師の診断・指示によるタイミング調整
最も重要なのは医師の判断です。血液検査の結果や体調の変化を総合的に評価し、次の注射タイミングや用量調整も踏まえて切り替えスケジュールを組みます。自己判断での切り替えは避け、必ず医療機関で相談しましょう。
4. 心身の準備ができていること
新しい薬に切り替える際は、吐き気や食欲不振などの副作用が強まることもあります。生活習慣の見直しやサポート体制を整え、無理なく継続できる準備があることもタイミングの判断材料です。
このように、タイミングは単に数値だけで決まるものではなく、体調・効果・医師の指示・本人の生活環境すべてを総合的に考慮する必要があります。
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オゼンピックとマンジャロに関するよくある質問
ここでは、実際に患者さんや読者の方からよくいただく疑問に答える形で、わかりやすく解説します。薬の選択や使い方に迷ったときの参考にしてください。