当院では、BMI>25以上の肥満症の方に対して、マンジャロの処方を行っております。
治療中継続してサポートしてまいりますのでご安心ください。
マンジャロとは
マンジャロは、グルコース依存性インスリン分泌刺激ポリペプチド(GIP)とグルカゴン様ペプチド-1(GLP-1)の二つの受容体に作用する、世界初の持続型GIP/GLP-1受容体作動薬です。
これらのホルモンは、膵臓からインスリンの分泌を促す役割を果たし、2型糖尿病の治療に用いられる皮下注射薬として承認されています。
既存のGLP-1受容体作動薬は広く使用されていますが、マンジャロはGIPとGLP-1の両方に同時に作用することで、より効果的な血糖値の管理が期待されます。
マンジャロは週に一度の使用で、使い切りのペン型デバイスにより、ボタンを押すだけで自動的に皮下に針が刺さり、適切な量の薬剤が注入されます。
オゼンピックなどの他の週1回の皮下注射薬とは異なり、患者が一回ごとの投与量を設定したり、注射針の管理を行う必要がありません。
さらにマンジャロは、血糖値のコントロールだけでなく、食欲を抑え、胃の排泄速度を遅らせることで満腹感を持続させ、体重減少にも効果が期待されます。
GLP-1受容体作動薬
GLP-1受容体作動薬は、インスリンの分泌を促進し、グルカゴンの分泌を抑えることで血糖値を下げる効果があります。
また、食欲を抑えることで食事量の調整が可能です。
これにより、血糖値の改善、体重減少、食欲の抑制、さらには高血圧などの合併症リスクの低減といった多様な効果が期待できます。
この治療薬は、2型糖尿病の治療において、食事療法や運動だけでは十分な効果が得られない場合に選択されます。
さらに、糖尿病治療に加えて、食欲抑制や体重減少効果が期待されるため、世界中で肥満治療薬としても使用されています。
GIP(グルコース依存性インスリン分泌刺激ポリペプチド)とは
GIPは、グルコース依存性インスリン分泌刺激ポリペプチド(Glucose-Dependent Insulinotropic Peptide)の略称で、膵臓や消化管で分泌されるホルモンの一種です。
食事後に血糖値が上昇すると、インスリンの分泌を促進し、血糖値のコントロールを助けます。
マンジャロは、GIPの分泌を促進することで、より効果的な血糖値の管理を実現します。
当クリニックでは、マンジャロを使用して血糖値の管理を行っています。
副作用が生じた場合にも、医師が適切に対応し、安全性を十分に確保しています。
マンジャロで痩せる理由
持続性GIP/GLP-1受容体作動薬であるマンジャロの注射で、GLP-1薬よりもより強力な以下の効果が期待できます。
グルカゴン様ペプチド-1(GLP-1)とグルコース依存性インスリン分泌刺激ポリペプチド(GIP)は、食事の際に分泌され、脳の中枢神経に作用して食欲を抑える効果があります。
これにより、無意識に食事量を減らすことができ、その結果、体重減少に繋がります。
グルカゴン様ペプチド-1(GLP-1)とグルコース依存性インスリン分泌刺激ポリペプチド(GIP)は、脳の中枢神経に長時間作用し、満腹感を促進するホルモンであるレプチンの分泌を増やし、満腹感を持続させます。
また、胃の動きを抑えることで、食べ物の消化が遅くなり、少量の食事でも長時間満腹感が続きます。その結果、摂取カロリーが減り、体重減少に繋がります。
グルコース依存性インスリン分泌刺激ポリペプチド(GIP)がグルカゴンに働きかけることで、肝臓や脂肪細胞での脂肪分解が促進され、エネルギー消費が増加します。
この作用により、脂肪燃焼が進み、ダイエット効果が期待されます。
マンジャロの減量効果について
オゼンピックやリベルサスなど他のGLP-1受容体作動薬と比べて、マンジャロはより強い減量効果が報告されています。
実際に、マンジャロを投与する事で、体重減少、脂肪組織の減少などの効果が確認されています。
マンジャロは、食欲抑制や満腹感の持続、脂肪分解などの働きによって、他の薬と比べて高い減量効果が得られます。
マンジャロの5mgでは、オゼンピックと比べて減量効果が高いことがわかります。
項目 | マンジャロ(5.0mg) | オゼンピック(2.0mg) |
---|---|---|
薬効分類 | GIP/GLP-1受容体作動薬 | GLP-1受容体作動薬 |
主成分 | チルゼパチド | セマグルチド |
投与方法 | 週1回皮下注射 | 週1回皮下注射 |
投与量 | 5.0mg | 2.0mg |
主な作用 | – インスリン分泌の促進- グルカゴン分泌の抑制- 胃の排泄遅延- 食欲抑制- エネルギー消費の促進 | – インスリン分泌の促進- グルカゴン分泌の抑制- 胃の排泄遅延- 食欲抑制 |
体重減少効果 | より強力な体重減少効果が期待される | あり |
血糖値コントロール | より効果的な血糖値コントロールが期待される | 高い効果を発揮 |
適応症 | 2型糖尿病、肥満治療 | 2型糖尿病 |
副作用 | – 吐き気、嘔吐- 下痢- 低血糖症 | – 吐き気、嘔吐- 下痢- 低血糖症 |
医師の管理 | 必要 | 必要 |
使用上の注意 | 甲状腺C細胞腫のリスクがある患者は注意が必要 | 甲状腺C細胞腫のリスクがある患者は注意が必要 |
臨床試験による減量効果 | 平均約10~15%の体重減少 | 平均約6~10%の体重減少 |
費用比較(1ヶ月分) | 40,000円 | 40,000円 |
- 費用は当院で処方した場合の価格で記載しております。
マンジャロ®皮下注アテオス®の料金
1回分の投与量 | 本数 | 料金(税込) |
---|---|---|
2.5mg | 1本(1週間分) | 5,500円 |
5.0mg | 1本(1週間分) | 11,000円 |
4本(1ヶ月分) | 40,000円 | |
8本(2ヶ月) | 78,000円(5%引き) | |
12本(3ヶ月) | 108,000円(10%引き) | |
24本(6ヶ月) | 192,000円(20%引き) | |
7.5mg | 4本(1ヶ月) | 57,200円 |
8本(2ヶ月) | 108,680円(5%引き) | |
12本(3ヶ月) | 154,440円(10%引き) | |
24本(6ヶ月) | 274,560円(20%引き) | |
10mg | 4本(1ヶ月) | 74,800円 |
8本(2ヶ月) | 142,120円(5%引き) | |
12本(3ヶ月) | 201,960円(10%引き) | |
24本(6ヶ月) | 359,040円(20%引き) |
マンジャロの使用をお勧めの方
- ご自身でダイエットを継続していくのが難しい方
- 内臓脂肪が気になる方
- 年齢を重ねるにつれて痩せにくくなっている方
- 仕事や家事、育児などで忙しくて、運動不足の方
- 他のGLP-1ダイエット薬(オゼンピック等)で効果をあまり実感できなかった方
- サクセンダ、ビクトーザなど1日1回の頻度で注射を継続するのが難しい方
マンジャロダイエットを受けることができない方
- 妊娠中の方
- 授乳中の方
- 重度の胃腸障害がある方
- 中等度以上の腎機能障害がある方
- 中等度以上の肝機能障害がある方
- 膵炎など膵臓の病気や甲状腺の病気がある方
- うつ病などの精神疾患がある方
- 18歳未満(未成年)の方
マンジャロ®皮下注アテオス®の注意点
初回は、週1回2.5mgから投与を開始します。4週間ほど継続して投与したあと、医師と相談の上、効果があまり見られない場合は、週1回5㎎に薬の量を増やします。
その後は、経過をみながら週1回5㎎の量を保ちながら継続投与を行います。
※当院では、BMI23以上の患者様にのみ処方します。
マンジャロの副作用について
マンジャロ®皮下注アテオス®の副作用として、以下のような症状があります。
- 嘔吐、吐き気
- 下痢や便秘などの便通異常
- 腹痛、腹部不快感
- 食欲低下、食欲減退
- 頭痛
- 低血糖症状(特に血糖値を下げる薬との併用時には注意が必要です)
- 減量目的の場合、ピル(経口避妊薬)・ワーファリンとの併用は推奨しません。禁忌ではありませんが、併用することでピル・ワーファリンの効果が下がります。
マンジャロは、他のGLP-1受容体作動薬と同様にいくつかの副作用が考えられますが、症状の有無や重篤性については個人差があります。
自由診療に係る通常必要とされる治療等の内容、費用等に関する事項
GLP-1は、インクレチンホルモンの一種であり、膵臓からインスリンの分泌を促進し、血糖値を下げる働きがあります。GLP-1受容体作動薬は、2型糖尿病の治療に用いられる医薬品の一種です。これらの薬剤は、血糖値を安定させ、体重減少効果もあることから、肥満やインスリン抵抗性のある患者にも処方されることがあります。
自由診療におけるGLP-1治療の内容や費用は、地域や医療機関によって異なりますが、一般的に以下のような内容や費用が関わることがあります。
- 初診料: 医師による初診時の診察料がかかります。
- 検査費用: 糖尿病やその他の健康状態を評価するための検査が必要な場合があります。
- 薬剤費用: 処方されたGLP-1受容体作動薬の薬剤費用がかかります。これは医薬品の種類や投与量によって異なります。
- フォローアップ診察料: GLP-1治療を継続するための定期的なフォローアップ診察料がかかる場合があります。
- 健康保険適用外の場合: 自由診療の場合、健康保険の適用外となるため、全額自己負担となることがあります。
GLP-1治療は患者の個別状況に応じて調整されるため、治療内容や費用については医師との相談が必要です。また、健康保険が適用される場合や、医療補助制度がある場合は、費用の面での支援が受けられることもあります。
自由診療に係る治療等に係る主なリスク、副作用等に関する事項について情報
GLP-1受容体作動薬は一般的に比較的安全な治療法ですが、使用中に注意すべきいくつかのリスクや副作用があります。以下に主なものを挙げますが、これらは個々の患者によって異なる場合がありますので、医師の指導に従うことが重要です。
- 低血糖(低血糖症): GLP-1受容体作動薬は血糖値を下げる作用があります。血糖値が過度に低下すると、めまい、意識混濁、失神などの低血糖症状が起こる可能性があります。特に他の糖尿病治療薬との併用や、食事や運動の変更など、治療計画の変更があった場合に起こるリスクが高まります。
- 消化器系の副作用: GLP-1受容体作動薬は消化器系に対する影響があります。吐き気、嘔吐、下痢、腹痛などの消化器系の不快な症状が報告されることがあります。これらの症状は通常、治療開始後数週間で改善される場合がありますが、一部の患者では持続することがあります。
- 脱水症状: GLP-1受容体作動薬は、体内の水分量を減少させる可能性があります。これにより、口渇、尿量の増加、または脱水症状が発生することがあります。患者は十分な水分摂取に注意する必要があります。
- 膵炎: 一部のGLP-1受容体作動薬の使用により、膵炎(膵臓の炎症)のリスクが増加する可能性があります。急激な腹痛、吐き気、嘔吐、膵臓領域の腫れなどの症状がある場合は、すぐに医師に連絡する必要があります。
これらのリスクや副作用については、患者と医師が継続的にコミュニケーションを取りながら、適切な治療計画を立てることが重要です。また、健康状態や治療反応に関する変化があった場合は、速やかに医師に報告する必要があります。