インターネット上でのオンライン診断を利用し、ピルを処方してもらう「オンラインピル処方」では、利用者は病院に来院することなく、医師による診察・ピルの処方を受けられます。
一見、とても快適なサービスのように思いますが、オンライン診察やピルの通販購入に不安を感じてしまったり、どの機関やサービスを利用すればいいのか迷ってしまったりする方も多いですよね。
このページでは、オンラインピル処方を行っているクリニックを紹介しています。
また、インターネットでピルを購入し自宅に届くまでの流れやかかる費用、副作用やデメリットも解説していますので、ピルの通販購入・オンライン購入を検討している方はぜひ参考にしてくださいね。
- オンラインピル購入~自宅に届くまでの流れ
- 費用はどのくらいかかるのか
- オンラインピル処方が受けられるクリニック
- 危険性やデメリット・副作用
この記事の執筆者
石川 聡司 日本産科婦人科学会認定 産婦人科専門医
(新さっぽろウィメンズ ヘルス&ビューティークリニック 院長)
北海道大学医学部卒業後、北海道大学病院、帯広厚生病院など地域の中核病院に勤務。2021年に婦人科・美容外科を併設した当院を開業。
- 資格:日本産科婦人科学会認定 産婦人科専門医
- 所属:日本美容外科学会JSAS、日本女性医学学会、日本産婦人科学会、日本周産期新生児学会
ピルオンライン処方がおすすめのクリニック7選
来院することなく、ピルが受け取れるオンライン処方。
ピルのオンライン処方ができるクリニックは数多くありますが、その中でもおすすめの7つのクリニックを厳選しました。
まずは、「低用量ピルの料金」「診察時間」「取り扱う商品」の3つのポイントで比較しやすいように、一覧にしています。
オンラインでピルの処方を検討している人はぜひ参考にしてください。
低用量ピルの料金 | 診療時間 | 取り扱う商品 | |
---|---|---|---|
マイピルオンライン 公式サイト | 1シート 2,690円〜 | 9:00〜20:00 | 低用量ピル 中用量ピル アフターピル |
OopsWOMB(ピル) 公式サイト | 1シート 2,500円〜 (定期プラン) | 10:00〜22:00 | 低用量ピル 超低用量ピル 中用量ピル |
レバクリ 公式サイト | 1シート 2,962円〜 | 10:00〜21:45 | 低用量ピル 超低用量ピル 中用量ピル |
クリニックフォア 公式サイト | 1シート 2783円〜 (定期プラン) | 7:00〜24:00 | 低用量ピル 超低用量ピル ミニピル 中用量ピル アフターピル |
エニピル 公式サイト | 1シート 2,330円〜 (定期プラン) | 24時間対応 | 低用量ピル 超低用量ピル ミニピル 中用量ピル アフターピル |
ソクピル 公式サイト | アフターピルのみ | 24時間対応 | アフターピル |
エミシアクリニック 公式サイト | 1シート 3241円〜 | 24時間対応 | 低用量ピル アフターピル |
どのクリニックも通常の病院とことなり、オンライン上で夜間も診療ができるため、緊急時や時間がない時でも安心です。
さらに自分にあったクリニックを選ぶためには、配送日数や取り扱い商品なども比較し、希望にあうか検討することが大切です。
ここからは各クリニックの詳細とおすすめポイントを紹介していきます。
マイピルオンライン|提携の産婦人科医に、ピル以外のことも相談可能
低用量ピル | ・シンフェーズ ・トリキュラー ・ラベルフィーユ ・アンジュ ・マーベロン ・ファボワール |
中用量ピル | ・プラノバール |
アフターピル | ・ノボノルゲストレル ・エラ ・ノルレボ ・プラノバール |
マイピルオンラインは、産婦人科医と電話で相談できるため、ピル以外の疑問や不安も相談可能です。
プライバシーに配慮して、品名を「サプリメント」と記載して配送するため、家族に知られたくない方も利用しやすいサービスです。
平日16時、土日祝日12時までに決済すれば、診療当日に発送作業を行い、最短で診療翌日にポストへ配達されます。
種類 | 価格 |
---|---|
通常処方 1シート | 2,959円(税込) |
定期便 ベーシック会員 1シート | 2,959円(税込) |
定期便 プラチナ会員 1シート | 2,663円(税込) |
定期便 ダイヤモンド会員 1シート | 2,367円(税込) |
- 産婦人科医と直接電話で相談できる
- プライバシーに配慮した配送方法
- 最短翌日受け取り可能
\ 産婦人科医と電話相談 /
OopsWOMB(ピル)|解約金なし!安心して続けられる
低用量ピル | ・ラベルフィーユ ・トリキュラー ・アンジュ ・マーベロン ・ファボワール ・シンフェーズ |
超低用量ピル | ・ドロエチ配合錠 ・フリウェル配合錠ULD |
中用量ピル | ・プラノバール21錠 |
OopsWOMB(ウープスウーム)は、定期便でも解約金がかかりません。
定期配送プランや購入回数にかかわらず、解約ができるため安心して続けることができます。
また夜22時までカウンセリング対応をしているので、仕事の後でも、お家でゆっくりと診察をうけられるのが魅力です。
「副作用が気になる」「薬を飲みわすれてしまった」など、服用後にわからないことがあった場合でも、無料で何度でも再診できるので、不安を感じることなく、ピルを続けることができます。
種類 | 価格 |
---|---|
通常購入 1シート | 2,750円(税込) |
定期購入(毎月)1シート | 2,750円(税込) |
定期購入(3ヶ月ごと)1シート | 2,695円(税込) |
定期購入(6ヶ月ごと)1シート | 2,585円(税込) |
- 定期便の解約金なし
- 夜22時までカウンセリング対応
- 無料で何度でも再診できる
\ 診察料・解約金なし /
レバクリ|初診料・診察料が無料
低用量ピル | ・ラベルフィーユ ・ファボワール ・トリキュラー ・シンフェーズ ・アンジュ ・マーベロン |
超低用量ピル | ・ルナベルULD ・フリウェルULD ・ドロエチ ・ヤーズ ・ヤーズフレックス |
中用量ピル | ・プラノバール |
レバクリは初診料・診察料が無料で、必要な費用はお薬代と配送料のみです。
配送料は、一律550円とわかりやすい料金設定。
診察から処方まで最短15分で完了するので、仕事の休憩時間や家事の合間でも手間がかからずスピーディーです。
効果や副作用についてきちんと説明してほしい場合でも、お薬だけ処方してほしい場合でも、希望にあわせた対応が可能。
予約は24時間受け付けているので、思いついたら、すぐに診察の予約ができます。
種類 | 価格 |
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通常購入 1シート | 3,258円(税込) |
定期配送(毎月)1シート | 2,600円(税込) |
定期配送(3ヶ月ごと)1シート | 2,500円(税込) |
定期配送(6ヶ月ごと)1シート | 2,500円(税込) |
定期配送(12ヶ月ごと)1シート | 2,500円(税込) |
- 初診料と診察料が無料
- 診察から処方まで最短15分
- 24時間予約できる
\ 初診料・診察料無料 /
クリニックフォア|定期処方で比較的安く買える
低用量ピル | ・ラベルフィーユ ・マーベロン ・フォボワール ・アンジュ ・トリキュラー |
超低用量ピル | ・フリウェルULD ・ドロエチ ・ルナベルULD ・ヤーズフレックス |
中用量ピル | ・プラノバール |
アフターピル | ・エラワン後発品(海外製) ・エラワン(海外製) ・ノルレボ(海外製) ・ノルレボ(国内後発品) ・ノルレボ(国内先発品) |
クリニックフォアでは、定期処方や、まとめて定期的に購入できるシステムがあり、割引が適用されます。
毎日使うピルもお得に購入できます。
取り扱っているピルは低用量ピルからアフターピルまで10種類以上あります。
さまざまな希望や体質に合わせて、適切なピルを処方。
診察をするのは、300万人の診断実績があるクリフォアグループの在籍医師。
オンラインに不安がある人でも、経験豊富な医師に相談できるため安心して診察を受けられます。
種類 | 価格 |
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定期配送(毎月) 1シート | 2,783円(税込) |
定期配送(6ヶ月) 1シート | 2,450円(税込) |
定期配送(12ヶ月) 1シート | 2,255円(税込)) |
2ヶ月分 1シート | 3,278円(税込 |
3ヶ月分 1シート | 3,278円(税込 |
- 定期処方でお得に購入できる
- 10種類以上の豊富なピル
- 在籍医師が診察
\ 最短当日発送 /
エニピル|最短翌日には届く
低用量ピル | ・トリキュラー ・シンフェーズ ・アンジュ ・マーベロン ・ルナベル配合錠LD ・フリウェル配合錠LD ・ファボワール ・ラベルフィーユ |
超低用量ピル | ・ドロエチ配合錠 ・ヤーズフレックス ・フリウェルULD ・ヤーズ ・ルナベルULD |
中用量ピル | ・プラノバール |
アフターピル | ・エラ ・レボノルゲストレル |
エニピルでは、最短翌日にピルが到着します。15時までに購入すると、最短翌日からピルの服用ができるため、さまざまな症状の人でも柔軟に対応できる安心のシステムです。
24時間診察とお薬の処方ができるのが特徴で、時間や待ち時間がなく、忙しい人でも自分の都合にあわせてピルの購入ができます。
さらに服用後もLINEでいつでも相談可能です。
ピルを始めて使う人や対面では聞きにくい人も、些細な疑問でも気軽に相談できます。
種類 | 価格 |
---|---|
ファボワール/ラベルフィーユ/トリキュラー /シンフェーズ/アンジュ/マーベロン (毎月発送プラン) 1シート | 2,563円(税込) |
フリウェル配合錠LD(毎月発送プラン) 1シート | 3,663円(税込) |
ルナベル配合錠LD(毎月発送プラン) 1シート | 5,170円(税込) |
12ヶ月一括発送の場合は送料無料+システム利用料2,200円(税込)
- 最短翌日に到着
- 24時間診察&処方
- 服用後もLINEでいつでも相談
\ 最短翌日配達/
ソクピル|24時間診療受付。急ぎの時も安心
アフターピル | ・マドンナ ・エラ |
ソクピルは、24時間いつでも医師に相談できます。アフターピル(緊急避妊薬)に特化し、性行為後、避妊に失敗した可能性がある場合に、すぐに診察と処方をしてもらうことができます。
問診から診察まで、最短5分で完了するため、スピーディーにピルを購入でき心理的な負担も軽減します。
17時までに購入すれば最短翌日の到着も可能。緊急性の高い状況において、すぐにアフターピルを服用でき安心につながります。
また首都圏エリアの方は、当日の到着も可能な場合があります。
種類 | 価格 |
---|---|
マドンナ | 8,800円(税込) |
エラ | 16,500円(税込) |
- 24時間いつでも相談できる
- 問診から診察まで最短5分で完了
- 最短翌日到着
\ 24時間診療 /
エミシアクリニック|首都圏であれば最短で当日に到着
低用量ピル | ・マーシロン ・ヤスミン ・ドロセティル ・フリウエル配合錠ULD ・トリキュラー錠 ・マーベロン |
アフターピル | ・ノルレボ ・エラ ・ヤッペ法 |
エミシアクリニックは首都圏であれば、最短で当日にピルが到着します。緊急でピルが必要な場合でも、すぐに服用できます。
予約から診察まですべてLINEで完結するため、煩わしさがありません。
パソコンがなくても、場所を選ばず、手軽にスピーディーにピルの購入が可能です。
24時間いつでも相談できるので、早朝や深夜のような緊急時でも、一人で悩まずにすぐに対応ができます。
種類 | 価格 |
---|---|
マーシロン(定期1ヶ月コース) 1シート | 3,575円(税込) |
マーシロン(定期2箱コース) 1シート | 3,325円(税込) |
マーシロン(定期3箱コース) 1シート | 3,241円(税込) |
ヤスミン(定期1ヶ月コース) 1シート | 4,125円(税込) |
ヤスミン(定期2箱コース) 1シート | 3,875円(税込) |
ヤスミン(定期3箱コース) 1シート | 3,791円(税込) |
- 首都圏であれば最短当日に到着
- 予約から診察まですべてLINEで完結
- 24時間いつでも相談できる
\ 最短当日配達 /
ピルとは?種類とその効果
「ピル」とは、女性の身体でつくられる卵胞ホルモンと黄体ホルモンを含んだ薬剤です。卵胞ホルモンと黄体ホルモンは「女性ホルモン」と呼ぶこともできます。
ピルは、主に妊娠を防ぐ「避妊」や、月経痛やPMSなどの生理の症状を軽減する、生理日をコントロールするなどの目的で使用されます。
そのほか、卵巣がんや子宮体がんの予防や、肌荒れを改善する効果も期待できます。
ピルの効果
ピル(主に超低用量ピル・低用量ピル)には、避妊や月経困難症以外にもさまざまな副効用があるとされています。代表的な副効用例については次の通りです。
- 卵巣癌の発生の減少
- 子宮体癌の発生の減少
- 月経異常の減少
- 鉄欠乏性貧血の減少
- 月経困難症の減少
- 卵巣貯留嚢胞の減少
- 子宮外妊娠の減少
- 骨盤内感染症の発生の減少
- 良性乳房疾患の発生の減少
参考:経口避妊薬(OC)の有効性についてのとりまとめ(厚生労働省)/ 低用量経口避妊薬の使用に関するガイドライン(改訂版)平成17年 日本産科婦人科学会編
その他にも、ニキビの改善、関節リウマチや大腸がんの発生率の現象など、あらゆる効果が報告として挙げられています。
※副効用とは、薬を投与した際に起こる、本来の効能以外に起こる好ましい効果のことをいいます。
ピルは避妊のための薬というイメージを持たれている方も少なくないようですが、実際には婦人系の疾患や、日常生活をより快適に過ごすためのサポートに用いられる機会も非常に多くなっています。
ピルの種類
「ピル」と一口にいっても、ピルにはさまざま種類があり、目的や効果がそれぞれ異なります。目的別のピル一覧は下記のとおりです。
種類 | 目的 |
---|---|
超低用量ピル 【ULD=Ultra Low Dose(超低用量)】 | PMS改善 生理痛改善 ニキビ改善 避妊 |
低用量ピル 【LD=Low Dose(低用量)】 | PMS改善 生理痛改善 ニキビ改善 避妊 月経移動 |
中用量ピル | 月経移動 |
アフターピル | 緊急避妊 |
このようにピルには複数の種類があるものの、私たちが普段「ピル」と読んでいるものは、月経困難症や避妊などを目的として処方される「超低用量ピル・低用量ピル」のことを指す場合が多いです。
(本記事では、超低用量ピル・低用量ピルの情報をメインに扱っています。)
通常、超低用量ピル・低用量ピルは21錠、または28錠で1シートになっており、毎日飲み続けることでホルモンバランスをコントロールしていきます。
低用量ピルは避妊目的で使用される
低用量ピルは、高い避妊効果が期待できるため、女性主体でできる避妊法として人気があります。
低用量ピルは、卵胞ホルモンと黄体ホルモンを配合したお薬です。
服用することで、体内のホルモンバランスが調整され排卵が抑制されるため、高い避妊効果が得られます。
その避妊効果は、99%以上と、他の避妊方法と比べても優れた避妊効果が期待できるのです。
使用方法は、毎日1錠を決まった時間に服用します。最低7日間ほど服用を続けることで避妊効果が得られるため、飲み忘れないことが大切です。
飲み忘れると避妊効果が得られない場合があります。
個人差がありますが、服用をやめるとほとんどの人が2〜4週間で排卵が再開します。
そのため避妊を希望する場合は、その他の避妊法を検討しましょう。
また生理痛や月経前症候群(PMS)などの症状を緩和する効果も期待できるため、避妊効果と生理にまつわる悩みの軽減、2つのメリットがあり多くの女性に選ばれています。
低用量ピルは避妊効果は高いですが、HIV/AIDSを含む性感染症の予防はできません。性感染症を予防するにはコンドームの使用や検査を検討しましょう。
超低用量ピルは月経困難症の治療目的などに
超低用量ピルはおもに、生理痛や生理前の心身の不調、また子宮内膜症の治療を目的として使われています。
生理にまつわるさまざまな不調や子宮内膜症は、女性ホルモンであるエストロゲンとプロゲステロンのバランスが大きく関わっています。
これらのホルモンが不安定になり、大きく変化すると生理痛やイライラ、心身の不調が現れます。
超低用量ピルを服用することで、ホルモンのバランスが安定し、生理にまつわる症状を改善したり、子宮内膜症の悪化を防いだりできるのです。その他にも経血量の減少や、生理不順の改善も期待できます。
また女性ホルモンに含まれるプロゲステロンは、ニキビや肌荒れを引き起こす作用があり、特に排卵後に分泌量が増えます。生理前になると肌あれ、ニキビが起こりやすくなるのは、そのためです。
ピルの服用で、ホルモンの分泌を抑制できるため、ニキビや肌荒れの改善も期待できるのです。
個人差がありますが、超低用量ピルは、ホルモンの配合量が少ないため、吐き気や頭痛などの副作用が少ないのもメリットです。
中用量ピルは月経移動で使われる
中用量ピルは、大切なイベントと月経が重ならないようになど、月経移動のために多く使用されます。
中用量ピルを服用すると、子宮内膜のホルモン状態を生理前の状態に変えることができます。
飲み終わると、この変化によって子宮内膜が剥がれ落ち、数日後に人工的な生理を引き起こすようになっています。
月経の時期をずらしたい時は、早めるか遅らせるかの選択になります。
月経を早めることは低用量ピル、中用量ピルのどちらでも可能ですが、遅くするのは中用量ピルが一般的です。
中用量ピルは、低用量ピルに比べ、女性ホルモンが多く配合されています。
そのため効果は高いですが、副作用の頻度も上がるため、月経移動などの短期間の服用の時に使用されます。
「月経を早める」場合は、一つ前の生理の時に服用し
「月経を遅らせる」場合は、ずらしたい生理予定日の数日前から服用します。
どちらもピルを飲むのをやめると数日で生理がきます。
実際に使用するときは、医師に相談し適切な判断を仰ぎましょう。
また月経を移動させることができるのは、最大でも7〜10日程度ですので、事前に予定を確認しておきましょう。
アフターピルは「緊急避妊薬」
アフターピルとは、望まない妊娠の可能性がある時に、性行為後でも避妊の効果が得られる緊急の避妊薬のことです。
避妊を失敗した、酔っていて避妊をしたか覚えていない、低用量ピルを飲み忘れていた時でも、72時間以内に服用することで高い確率で妊娠を阻止できます。
アフターピルは、女性ホルモンの一種、プロゲステロンを主成分としています。
プロゲステロンは、排卵の抑制や、受精した卵子が子宮内膜に着床するのを防ぎます。
アフターピルを服用することで性行為後でも、妊娠が成立しないようにするのです。
日本で使用されている一般的なアフターピルの種類は3種類あります。
- レボノルゲストレル法
- ヤッペ法
- ウリプリスタール法(国内未承認)
いずれも72時間以内に服用することで高い妊娠阻止率があります。
ウリプリスタール法は、国内未承認の薬ですが、72時間以上経ってしまった場合でも、高い避妊効果が得られるため取り扱っているクリニックも多いピルです。医師に相談しながら選択しましょう。
アフターピルは、服用する時間が早ければ早いほど避妊効果が高くなります。性行為後、すぐの対応が大切です。
超低用量ピルの注意点:避妊効果は認められていない
副作用が少なく、さまざまな用途で使用できる超低用量ピルですが、注意すべきポイントは「避妊効果は認められていない」という点です。詳しく解説していきましょう。
「超低用量ピル」は避妊目的で使用されない
超低用量ピルは、避妊を目的とした使用は認められていません。
その理由は、日本国内で避妊効果についての試験が行われておらず、十分な安全性や有効性が検証されていないためです。
仮に避妊目的で使用した場合、避妊効果が十分に保証されていないため、望まない妊娠をしてしまう可能性があります。
海外では、超低用量ピルに避妊効果が認められている国もありますが、日本では認可されていいないのが現状です。
超低用量ピルは、主に月経困難症や子宮内膜症などの婦人科疾患の治療を目的として処方されます。
低用量ピルよりも配合ホルモン量が少ないことから、体への負担が軽減できます。
避妊を目的で広く使用されているピルは、低用量ピルです。避妊については医師に相談し、適切なピルの処方をしてもらいましょう。
避妊効果のある「低用量ピル」の避妊率
超低用量ピルは避妊効果が認められていませんが、一方で低用量ピルの避妊率は、99.7%です。
コンドームなどの、他の避妊法よりも高いのが特徴です。
ただしこの99.7%という高い避妊率は、1日1錠を飲み忘れず正しく服用した時の避妊効果です。
飲み忘れがあった場合、避妊率が低下する可能性があります。
低用量ピルは、服用することで排卵の抑制や、受精卵の着床を防ぎ避妊する仕組みです。
また避妊効果があるのは、ピルを服用中のみとなるので、飲み忘れには十分注意が必要です。
他にも、避妊効果を下げてしまう理由は下記の通りです。
- 嘔吐や下痢
- 避妊効果に影響のある薬の併用
ピルの服用後、3時間以内に下痢や嘔吐があった場合は、ピルの有効成分が体内に吸収されていない可能性があります。 医師に相談しピルの追加を検討しましょう。
すでに継続して飲んでいる薬がある場合や、ピル服用後に薬を処方される場合は、薬剤師や医師に確認しておくと安心です。
生理を遅らせる・ずらすなど月経移動は可能?
オンラインでのピル処方でも、生理を遅らせる・ずらずといった月経移動が可能です。
月経移動には低用量ピル・中用量ピルが処方されます。適切な時期に適切なピルを飲み、「生理を早める」または「遅らせる」ことで、本来の生理日を移動させるというものです。
生理日を遅らせるか早めるか、低用量ピルを使うか中用量ピルを使うかは、生理日までの日数や医師による診断の上、判断されます。
オンラインピル処方において、月経移動には中用量ピルを用いられるケースが多いですが、普段から低用量ピルを服用している場合は低用量ピルの飲み方を変更する形をとる場合もあります。
月経移動には、医師の適切な診断と指示が必要不可欠のため、自己判断での月経移動は厳禁です。また、月経移動は100%成功するとは限らず、思ったとおりにコントロールできない可能性もあります。
ピルの服用期間が不十分な場合は出血してしまう恐れがあるため、なるべく余裕を持って早めに医師に相談してくださいね。
超低用量ピル・低用量ピルの種類一覧
特徴 | 1双性 | 3双性 | |
---|---|---|---|
第一世代 | 月経の現象、生理痛緩和に優れている | ルナベルLD/ULD フリウェルLD/ULD ジェミーナ21錠/28錠 | シンフェーズ |
第二世代 | 不正出血が起こりにくく、生理コントロールがしやすい | トリキュラー21錠/28錠 ラベルフィーユ21錠/28錠 アンジュ21錠/28錠 | |
第三世代 | 男性ホルモンを軽減できるため、ニキビ治療が得意 | マーベロン21錠/28錠 ファボワール21錠/28錠 | |
第四世代 | 月経困難症や子宮内膜症治療のために用いられることが多い | ヤーズ(ドロエチ) ヤーズフレックス |
どのピルを使用するかは、基本的には医師の診断を受けた上で自分に適切な種類を判断してもらうようにしましょう。
第〇世代とは
世代は配合されている黄体ホルモンの種類の違いです。
開発された順に1⇒4となり、1⇒4と進むにつれて、アンドロゲン作用が弱くなる特徴を持ちます。
アンドロゲン作用は食欲増進、体重増加、多毛、ニキビと深く関係しています。
相性(そうせい)とは
相性とは、薬1シート内の女性ホルモンの配合量であらわされています。1相性は21錠または28錠のピル全てに同じ量の女性ホルモンが配合されています。
対して3相性は女性ホルモンの量が3段階に分けられています。3相性は自然なホルモン変動に近い形を再現できるため、身体への負担や副作用が少なくなるとされています。
21と28はどう違う?
21・28はピル1シートに納まっている薬の錠数の違いです。
通常、ピルを処方する際には21日間服用⇒7日間休み⇒21日間服用というサイクルを守る必要がありますが、21タイプは自分で休薬期間を設ける仕様、28日はずっと飲みっぱなしの仕様となっています。
28錠タイプの最後の7錠はプラセボ薬になっており、自分で7日間休みを設定することが難しい場合や、飲み忘れを防止したい方向けとなっています。
オンラインピル処方を行うクリニックでは、1シート28錠タイプを採用しているところがほとんどです。
ピル服用時の注意点や副作用
飲み忘れなどで避妊効果が得られないことがある
低用量ピルは、飲み忘れたり、服用の仕方を間違えると、避妊効果が得られないことがあります。
低用量ピルは、飲み方にルールがあり、毎日ほぼ一定の時間に服用します。
正しく飲んだ場合の避妊率は高いですが、最後にピルをのんでから48時間以上が経過した場合、避妊効果がほぼなくなってしまうのです。
慌ただしい毎日の中、ピルの飲み忘れを防ぐためにも、タイミングに注意して、カレンダーにマークをするなどの工夫をしましょう。
- 24時間以内に飲み忘れた場合…飲み忘れた1錠を気づいた時点で飲み、その日の分はいつも通りにのむ
- 48時間以上飲み忘れた場合…一旦中止する。次の生理を待ち、新しいシートで再開。
飲み忘れた時の対応や飲み方に不安があったら、自己判断せず医師に相談しましょう。
オンラインクリニックなら、インターネットやLINE上で相談ができますよ。
血栓症のリスクがある
ピルを飲むことで血栓症のリスクが高まることがあります。
血栓症とは…血液が固まって血の塊ができ、血管がつまってしまう病気の総称。心筋梗塞や脳梗塞など重篤な病気の原因になる。
ピルに含まれるホルモンの一種エストロゲンには、血液凝固作用があります。
ピルを服用したうえで、体内の水分がすると血液が濃縮され、血栓症のリスクが高まります。
ただし、低用量ピルの血栓症の発生率は低く、年間1万人あたり3〜9人と報告されています。
妊娠中や産後の血栓症のリスクは年間1万人あたり5〜20万人のため、妊娠中や産後のほうがリスクは高くなっています。
病院の検査で調べることもできます。
血栓を防ぐ方法は下記のとおりです。
- 水分補給を意識
- 適度な運動
- 禁煙
- 肥満の改善
- 長時間の安静をさける
大切なことは、日常生活の中で血栓ができないように意識することと、異変があった場合や心配な時は医師に相談することです。
頭痛や吐き気などの副作用が出る場合がある
あらゆる用途に使用できて、便利なピルですが、頭痛や吐き気などの副作用がでることがあります。
ピルには、エストロゲンとプロゲステロンという2種類の女性ホルモンが配合されています。
ピルの飲み始めは、一時的に大きくホルモンバランスが変化するため、さまざまな症状がおきるのです。
頭痛や吐き気以外にも、むくみや倦怠感、めまいなどもよくおきる副作用です。
ホルモン量が多くなるほど、副作用がでやすいのが特徴です。
体がピルに慣れていないために起きる副作用ですので、3ヶ月ほど使用することでホルモンバランスが整い次第におさまってきます。
市販の痛み止めや吐き気止めを使用する場合や、病院で薬を処方してもらう場合には、薬剤師や医師にピルの服用をしていることを必ず伝えましょう。
ただし症状が長期間続いている、症状が激しい、血栓症の疑いがある時は、すぐに受診するようにしましょう。
飲み始めには不正出血が起きやすい
ピルを飲み始めてしばらくすると、不正出血が見られることがあります。
ピルを服用すると体内では、ホルモンバランスが大きく変化します。
その変化によって、子宮内膜がはがれおちたり、子宮内に残った生理の血が排出されたりして、出血するのです。
服用する人の20%の人が経験しており、過度な心配は不要です。
ピルを中止せず、そのまま服用しましょう。体がホルモンバランスの変化に慣れていくため、服用を続けていくと徐々におさまってくるでしょう。
また飲み忘れた時にも、不正出血が起きる可能性があります。この場合も、ホルモンバランスの変化によるものです。
ただし、出血量が多い、出血が長く続く、痛みを伴う場合は、他に原因が考えられるので、必ず医師に相談をしましょう。
子宮頸がんや乳がんリスクがある
ピルのリスクととして、子宮頸がんや乳がんの発症リスクをわずかに高める可能性があります。
子宮頸がんは5年以上の継続使用で、発症リスクがわずかに高まるといわれています。
しかし、子宮頸がんはHPV(ヒトパピローマウイルス)の感染により発症する病気です。
コンドームの着用やHPV予防ワクチンを接種することで、感染予防ができます。
また、乳がんの発症リスクもわずかに高まると言われていますが、ピルの種類によってはリスクが増加しないものもあります。
また、妊娠や遺伝や生活習慣などその他の乳がんの要因に比べると、リスクは少ないと考えられます。
ピルを安心して使用するためにも、定期的な検診をおすすめします。
一方でピルの服用は、卵巣がんや子宮体がん、大腸がんのリスクを低下させると報告されています。
ピルを飲めない体質の人もいるため、医師の診察は必須
生活習慣や体質、持病によっては、ピルを飲めない場合があります。
知らずにのんでしまうと、命に関わる副作用が起こる可能性があるためです。
自己判断は大変危険です。必ず医師の診断を受けましょう。
ピルを飲めない人、注意が必要な人は下記のとおりです。
- 初めての生理がまだきていない
- 閉経した人
- 35歳以上で1日15本以上の喫煙をする人
- 前兆のある片頭痛がある人
- BMI(体重÷身長÷身長)が30を上回るひと
- 血栓症のリスクが高いと診断された人
- 乳がんや子宮がんの人または既往歴のある人
- 妊娠中
- 産後4週間や授乳中の人
- 高血圧の人
- 肝障害、肝腫瘍がある人
- 糖尿病
ピルが飲めない人でも避妊がしたい、生理の不調を改善したい場合は、他の避妊法や代替治療もあります。
医師に相談し体調にあった方法を見つけましょう。
オンラインピルは安全?デメリットや危険性
オンラインピルは適切な機関を選んで購入すれば、病院に行って診察を受け、薬を処方してもらうことと何ら変わりはない行為です。
オンラインクリニックはもちろんのこと、最近では個人クリニックが来院治療と並行して、オンライン診察も行っているというケースも増えてきています。
ただし、オンラインピルは「医師によるオンライン診察を行った上で薬が処方される」適切なシステムを通じて購入するよう厳守してください。
稀に、ネット上のフリマやSNS等で海外製のピルを安価で販売されていることがあります。
こういった類の薬は既存のルートを経由しておらず出所が不明であり、保管環境が不明瞭なため品質も約束されていません。
万が一副作用で重大な問題が起こったとしても、保証されないばかりか、補償も約束されません。必ずクリニックでオンライン診察を受けてから、ピルを処方してもらうようにしてください。
ピルをネット購入するときのポイント
オンラインピルの処方は、診察を行うツールや支払い方法を含め、細かな部分がクリニックにより少しずつ異なります。
オンライン診察を受けてピルをネット購入する際には、次のようなポイントに気をつけましょう。
必ず医師によるオンライン診察を受けて購入する
日本では医師の診察と処方が無ければピルを購入することができませんが、海外では一部のピルをドラッグストアなどで気軽に購入できるようになっています。
そのため、ピルを個人的にネット輸入して使用したり、海外で購入したピルを安価で販売している人からネットを通じて購入したりするケースが見られるようです。
しかし、個人輸入や個人的な取り寄せは大変危険な行為ですので、行わないようにしてください。厚生労働省でも医薬品の個人輸入やネットからの取り寄せに関して、警鐘を鳴らしています。
日本国内で正規に流通している医薬品、化粧品や医療機器などは、医薬品医療機器等法に基づいて品質、有効性及び安全性の確認がなされていますが、個人輸入される外国製品にそのような保証はありません。
日本国内で医薬品医療機器等法を遵守して販売等されている医薬品については、それを適正に使用したにもかかわらず重大な健康被害が生じた場合に、その救済を図る公的制度(医薬品副作用被害救済制度)があります。 しかし、個人輸入された医薬品による健康被害については救済対象となりません。
出典:厚生労働省 医薬品等を海外から購入しようとされる方へ
輸入品や診察を介さない薬の使用は、手軽さや安さを手にする以上のものを失ってしまう可能性があります。
メリットよりもリスクの方が大きいことは明らかなため、ピルは必ず医師によるオンライン診察を受けて購入するようにしましょう。
オンライン診察が可能なクリニックなのかをまずは確認
全てのクリニックがオンライン診察をしているわけではないため、自分が希望するクリニックがオンライン診察のピル処方に対応しているのか確認しましょう。
オンラインピルに対応しているクリニックであっても、初診のオンライン診察は受け付けていない場合があるため、ご注意ください。
一番スムーズなのは、オンライン処方に特化したクリニックでの購入です。
オンライン診察を行うツールを確認しておく
オンライン診察を行うツールはクリニックによって異なります。
電話に非対応、iPhoneのFaceTimeのみの対応など、一部の利用者が物理的に利用できないケースもあるため、希望するクリニックとオンライン診察が可能なのかを確認しておきましょう。
ピルの種類や料金を確認
クリニックによって取り扱っているピルの種類が異なります。
普段から使用しているピルがある場合や、希望のピルがある場合は、当該のピルを取り扱っているかどうか事前に調べておきましょう。
また、オンラインピル処方は自由診療としているクリニックがほとんど。
ピルの値段・オンライン診察料金・配送料・手数料は統一されていないため、想定以上の金額だった!とならないためにも、事前に調べておくようにしましょう。
支払い方法はクリニックによって異なるため注意
クレジットカード支払い、銀行振込、後払い、オンライン決済など、クリニックによって支払い方法が異なります。
中には、クレジットカードでしか支払いが出来ない場合もあるため、事前に支払い方法や支払いの手順を確認しておくことをおすすめします。
ピルオンライン処方と病院処方の違い:オンラインピル処方のメリット
オンラインピル処方は、病院に行く手間が省ける以外にもさまざまなメリットがあります。
- 病院に行く手間が省ける
- 待ち時間が必要ない
- 自宅にピルを配達してくれる
- 定期購入を利用すれば飲み忘れの心配がない
- 対面による不安が和らぐ(人目が気になる、感染症対策など)
■オンライン診療とは
もともとは新型感染症の広まりによる懸念から病院へ行けない方のために、スマホやPCでのテレビ通話を通じて診療や処方ができるようになったのが、オンライン診察の始まりでした。
現在では、あらゆる事情により通院が困難な方のためにオンライン診察が活用されつつあります。
当初、初診は来院が必須でテレビ通話のみの対応でしたが、令和2年4月より初診から電話やテレビ電話での診断や処方が可能になりました。
オンライン診療の適切な実施に関する指針(厚生労働省)/ オンライン診療パンフレット(厚生労働省)
病院に行く手間が省ける
電話やテレビ通話ができる環境であれば、どこでも診察を受けられます。
病院を行き来するための移動時間や交通費の節約になるというのは、非常に大きなメリットです。
待ち時間が必要ない
来院診察は開院や予約時間に合わせて行く必要がありますし、たとえ予約をしていたとしても、待ち時間が発生してしまうこともあります。
また、「行きたい時に直ぐ行けない・診てもらえない」という問題もありますよね。
オンラインピル処方には、待ち時間というものが存在しません。予約時間までは自分の好きな場所で好きなことができます。
また、クリニックによっては、思い立ったら直ぐにオンライン診察を受けられるシステムや、24時間診察が可能なところもあります。
なるべく早くピルが欲しい時も、オンライン診察であれば非常にスピーディーな対応をしてもらえます。
自宅にピルを配達してくれる
オンラインピル処方をしているクリニックでは、オンライン診療後すぐにピルを郵送・配送してくれます。
自宅に居ながら受け取ることができるのは、オンラインピル処方が多くの方に注目されている理由のひとつです。
定期購入を利用すれば飲み忘れの心配がない
オンラインピル処方を行っている多くのクリニックでは、「ピルの定期購入」という方法が選択できるようになっています。
ピルの定期購入とは、クリニックが決まった時期に決まった数量のピルを届けてくれる仕組みです。
定期便や定期購入を利用すれば、ピルの購入し忘れや、飲み忘れの心配もありません。
対面による不安が和らぐ(人目が気になる、感染症対策など)
診察からピルの受け取りまでが自宅で完結するため、人目を気にする必要がありません。
また、対面によるやり取りが苦手な方は、テレビ通話や電話だと相手と適度な距離が保てるため、ストレスを感じにくくなります。
感染症対策が気になり病院への来院に抵抗感を感じる方は、オンライン診察を利用すれば不安が軽減できます。
オンラインピル購入の流れ
オンラインピル処方は「オンライン診察⇒ピルを処方してもらう」という大まかな流れは同じであるものの、クリニックによって少しずつシステムが異なっています。
ここでは、オンラインピル処方時の診察受付からピル購入までの流れについて詳しく解説していきます。
オンライン診察を受けるための準備をする
オンライン診察は、どの医療機関でも受けられるわけではないため、自分が希望するクリニックがオンライン診察に対応しているかどうかを確認します。
オンライン診察が可能であることが確認できた後は、そのクリニックが指定している診察ツールや環境を整えましょう。
【オンライン診察に用いられるツールの例】
専用アプリ(アプリのダウンロード)、iPhoneのFaceTime、LINEのテレビ電話(お友達登録)、ネットのオンラインサービス(会員登録)、zoomなど
オンライン診察を予約する
クリニックの指示に従い、オンライン診察の予約を行います。
アプリやネット上の専用フォームからの予約や、LINEや電話でクリニックと直接やり取りし予約するなど、クリニックによって予約方法が異なります。
予約時に希望するピルの種類を問われることがあります。
問診票への入力
オンライン診察前には、問診票への回答が求められます(予約時に求められる場合もあります)。
年齢や現在の身体の状態、持病、服薬中のお薬など、診察するにあたって医師が知っておきたい質問が用意されています。
医師による電話やテレビ通話での診察を受ける
医師による電話・テレビ通話でのオンライン診察を行います。
予約時間になると、クリニック側から連絡が来て診察が始まるというケースが多いです。
身体の状態や悩み、希望する治療を相談しながら、自分に合ったピルを選定、処方という流れになります。
支払い・ピルの受け取り
診察が完了するとピルが処方されます。
※診察内容によってはピルが処方されないケースもあります。
支払いはクレジットカード支払い、銀行振込、後払い、オンライン決済など、クリニックが指定する決済方法から選択できます。
個人クリニックでのやり取りの場合は、処方箋が届き自分で薬局でピルを受け取る場合もあります。※ピルを取り扱う薬局では、処方箋がなければ購入できません。
保険適用される?オンラインピルの料金について
オンラインピルを購入する場合の料金のかかり方は「どのピルを購入するのか」また、「単品購入」するか「定期購入」するかで大きく変わってきます。
ピルのオンライン処方でかかる費用
- ピルの代金
- 診察代
- 配送料
オンラインピル購入の料金相場
1カ月分のみ購入の場合
1カ月分のみ購入する場合:4700円~5000円程度(低用量ピルの場合)
「ピル代」+「診察料」+「配送料」が基本です。
- 診察料:1650円
- 配送料:550円
- 低用量ピル:2500円~3000円
- 超低用量ピル:1万円~1万2000円
(フリウェルやドロエチであれば4000円~7000円) - 中容量ピル:2000円~5000円
- アフターピル:1万~1万5000円
定期購入の場合
定期購入する場合:月2800円~3250円程度(低用量ピルの場合)
「ピル代」が10~15%引きになる
「診察料」が必要なのは初回のみ
- 診察料:1650円(初回のみ)
- 配送料:550円
- 低用量ピル:2250円~2700円
- 超低用量ピル:9000円~1万800円
1~2カ月分ずつ購入するよりも、定期購入の方が安くピルを購入できます。
また、定期購入の場合は3カ月おき、6カ月おきの「まとめて配送」を選ぶと配送料の節約になり総額が安くなります。
支払い方法によっては別途支払い手数料がかかる場合がありますので、あらかじめ考慮しておきましょう。
ピルの服用を継続して続ける場合、定期的に(年に1度程度)オンライン診察が必要です。
ピル処方はオンラインと病院どちらが安い?
ピル処方にかかる費用は、オンラインと病院では大きな違いはありません。
オンラインも病院も一律の料金ではなく、それぞれ自由に料金を設定できます。
ピル1シートで、2,500円〜3,500円が相場になっています。
オンラインと病院にかかる費用を表にまとめました。
オンライン | 病院 | |
---|---|---|
ピル代 | 2,500円〜3,500円 | 2,500円〜3,500円 |
診察料 | 無料〜3,000円 | 1,000円〜2,000円 |
その他 | 送料 | 交通費・駐車場代 |
割引 | 初回割引や定期割引 | なし |
オンラインでは送料がかかるのに対して、病院では交通費や駐車場代がかかります。
またオンラインには、初回割引や定期割引のようなキャンペーンが用意されていることが多く、お得に利用できます。
オンライン購入を検討する場合は、ピル代以外にも、診察料と送料、割引の有無を確認するといいでしょう。またクリニックによっては、システム料がかかる場合があるため、あわせて確認しておきましょう。
ピルの通販購入は保険適用される?
ピルの通販購入に関しては、保険適用になる場合とそうでない場合があります。
保険適用の可否については、診察内容や利用する薬の種類、クリニッックの方針によって異なりますが、オンライン処方をはじめとするピルのオンライン購入の多くは自由診療(自費診療)となり保険は適用されません。
保険診療となるケース | 自由診療となるケース | |
---|---|---|
処方の目的 | 月経困難症・子宮内膜症・月経過多などを治療するため | 避妊目的 |
薬の種類 | ルナベルLD フリウェルLD ルナベルULD フリウェルULD ヤーズ(ドロエチ) ヤーズフレックス ジェミーナ | マーベロン ファボワール シンフェーズ アンジュ トリキュラー ラベルフィーユ |
※令和4年度調剤報酬改定の概要(調剤)厚生労働省 保険局 医療課
月経困難症・子宮内膜症・月経過多といった症状を治療するために保険適用内の薬を用いた治療の場合は、基本的に保険が適用されます。
ただし、オンラインでピル処方を行うクリニックの場合は、月経困難症などの症状を治療する場合に保険適用内の薬を処方する場合であっても、自由診療の扱いとなるケースがほとんどです。
ピルでよくある質問Q&A
さいごに、ピルに関してよくある質問に回答します。
まとめ
ピルには低用量ピル、超低用量ピル、中用量ピル、アフターピルの4種類があります。
- 低用量ピル:避妊目的
- 超低用量ピル:月経困難症の治療目的
- 中用量ピル:月経移動目的
- アフターピル:緊急避妊目的
必要な状況に応じて、適切な種類を内服する必要があります。
また、ピルをオンラインで購入する場合は
- パソコンやスマホなどの準備
- オンライン予約
- 問診票の記入
- オンライン診察
- 支払い
の手順を踏むことで、最短当日に受け取ることも可能です。
また、ピルのオンライン購入の多くは自由診療(自費診療)となり保険は適用されません
ピルを内服する場合は、ピルの効果や副作用を正しく理解して、主治医の診察のもと購入を検討してみてください。
参考文献
オンライン診療の適切な実施に関する指針 厚生労働省 https://www.mhlw.go.jp/content/000889114.pdf
オンライン診療パンフレット 厚生労働省 https://www.mhlw.go.jp/content/000621951.pdf
医薬品等を海外から購入しようとされる方へ |厚生労働省 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iyakuhin/kojinyunyu/index.html
低用量経口避妊薬、低用量エストロゲン・プロゲストーゲン配合剤ガイドライン https://www.jsog.or.jp/news/pdf/CQ30-31.pdf
令和4年度調剤報酬改定の概要(調剤)厚生労働省 保険局 医療課 https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/000911825.pdf
経口避妊薬(OC)の有効性についてのとりまとめ https://www.mhlw.go.jp/www1/houdou/1106/h0602-3_a_15.html
低用量経口避妊薬の使用に関するガイドライン(改訂版)平成17年 日本産科婦人科学会編 http://www.jsognh.jp/common/files/society/guide_line.pdf